(14)ThinkPadとIBM

投稿日時 2021-7-10 9:57:17 | トピック: IT今昔物語 デジタルで再出発

インスウオッチ Vol.1093 2021.07.12 https://www.inswatch.co.jp/
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 博多と東京を仕事で行ったり来たりすることになったので、Windows95が搭載されたサブノートパソコン、ThinkPadを手に入れました。ThinkPadはGOOD DESIGN賞を受賞した、日本IBMの大和研究所が開発したスタイリッシュな携帯用パソコンで、大変気に入りました。

携帯用パソコンの効用(10)保険毎日新聞連載
https://bit.ly/3j58O7V

 IBM大和研究所は1985年に開設されましたが、当時AIが第2次ブームの最中で、新日鉄も溶鉱炉の操業を、現場の熟練スタッフのノウハウをエキスパートシステムでAI化すべく取組んでいて、開設早々に大和研究所を訪ねて、レクチャーを受けた記憶があります。

 AI(人工知能)の歴史|時系列で簡単解説
 https://ledge.ai/history-of-ai/

 1980年代にかがやいていたIBMも、1990年代にはいるとダウンサイジング(計算機が汎用機からPCへ)とオープン化(ハード依存のOSからハードに依存しないOSへ)という2つの流れに旨く乗れず、盟主の座をWintel(マイクロソフトとインテル)に明け渡すことになります。

ダウンサイジングとオープン化で、ITが集中から分散、即ち第1のプラットフォーム(メインフレーム/端末システム)から第2のプラットフォーム(クライアント/サーバーシステム)へ移行しますが、IBMは苦戦を強いられ、ThinkPadも結局中国系のレノボに買収されます。

現在ITは分散から集中へ回帰し、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)の時代です。IBMはクラウドでは乗り遅れ感がありますが、第3次AIブーム最中、ビッグデータ/アナリティクス分野にアドバンテージがあります。

IBMのクリシュナCEO「3年で量子コンピュータ実現」
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC081DA0Y1A600C2000000/

 1968年にアーサー・C・クラークの名作「2001年宇宙の旅」が映画化されました。この映画の内容は難解でしたが、映像の美しさは衝撃でした。この中にHALというコンピュータが登場しますが、IBMを一文字ずつ前進させて命名されたといわれていました。

 HALとInternet(4)保険毎日新聞連載
http://www2.biglobe.ne.jp/~cho/columnBN/mainichi4.htm

 AIが人類の知能を超えるシンギュラリティが取りざたされていますが、私はこれからの30年、AIの第4次ブームとITの第4のプラットフォームが重なり合い、シンギュラリティが実現するのではと期待しています。IBMファンの私としては、是非、HALの開発に成功してもらいたいものです。

(経営数理研究所代表 インスウオッチ客員研究員)
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