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comment@inswatch : Vol.650 2013.01.14
投稿者: webmaster 投稿日時: 2013-1-14 16:03:47 (1372 ヒット)

===for agents ofinsurance================================weekly=========

         【 inswatch 】Vol.650


===============================================Vol.650 2013.01.14=======

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 ■■■ もくじ ■■■                        
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0】め・て・みみ
     =多様化する代理店モデル=
【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
     =金融庁、業法の一部改正で内閣布令(案)公表=
【2】保険市場の縮小と新たな市場創設(3)          尾籠 裕之
     =層別化営業の落とし穴=
【3】秣(まぐさ)の迷い(37)                森崎 公夫
     =年の初めに当たり今年の課題を展望する=
【4】保険代理店として活きる(12)              井上  巌
     =明日を夢見て=
【5】つくる・かわる・ずっとつづける(69)          葭谷 広行
     =今こそ、自動車保険=
【6】生命保険の仕事は関係構築ビジネスです(24)       宮本 久史
     =その人が死んだ後まで付き合う覚悟はありますか?=

 ■ inswatch facebook club 新しいお題がスタート comment@inswatch
 ■ インスプレス=績文堂 保険関連図書案内 新刊『超保険進化論』
 ■ 編集後記
 ■ 配信先電子メールアドレス変更のご案内
 ■ 投稿方法・バックナンバー閲覧サービスのご案内

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【0】め・て・みみ                           
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 多様化する代理店モデル

 保険販売チャネルを見ていると、まさに過渡期の様相を呈している。代理店チ
ャネルというと目に見えない商品を具体的に担う人間ないしその集団の力量が問
われる。それだけにその独自な取り組みが問われるところとなる。
 長らく生保、営業職員、損保、代理店を基にした画一的な販売チャネルであっ
た規制緩和の流れの下で、通販や店販などのニューチャネルを含め実に多様な販
売チャネルが台頭しつつある。それも単に規模の拡大という単純な量的変化では
なく、事業形態の新たなモデルの登場という質的変化を伴っている。

 保険会社は、ともすると画一的な基準での量的拡大に基本を置く傾向にある。
中でも専属大型化モデルなどその典型だが、最近では、直資代理店モデルの積極
推進によりその政策を純化しつつあるように思われるが、果たしてこのような販
社モデルは代理店チャネル全体の下で、どのようなポジショニングを得ていくも
のだろうか。
 独立性を維持したプロ代理店も、広域・大型化を目指す方向と、地域・市場限
定のスモールビジネスモデルを追求する2つの方向に集約されつつある。

 いずれにしてもこれからの保険募集・販売ルールなどの環境要因がどのように
変わるかにより影響を受ける。また顧客との関係作りをどうしていくか、顧客か
ら認知される代理店としての存在感をどのように構築していくか、多様化する代
理店ビジネスモデルのそれぞれが顧客から審判を受ける。それだけに、代理店経
営者は市場・顧客像を明確にし、他にない独自性、専門性、得意技を明確にした
取り組みが肝要になってきている。
                             (中崎 章夫)

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【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
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 金融庁、業法の一部改正で内閣布令(案)公表

◇パブコメ後、2月下旬から3月上旬施行へ
 金融庁は先週(11日)、「保険業法施行規則等の一部改正に内閣府令(案)」を
公表、同案についてのパブリックコメントを求めた(2月12日締切り)。保険業
法の一部を改正する法律については昨年の3月30日に成立し、翌31日に公布され
ていたものだが、公布後1年以内の施行となっていたものだ。
 保険業法の一部改正は、保険会社グループ内(持ち株会社等)における事業の
再編を促すとともに販売基盤の活用についての規制の緩和(「移転単位規制の撤
廃」「保険募集の再委託」)や少額短期保険業者に係わる規制(引受け可能な保
険金額に係わる経過措置の5年間延長。25年4月1日施行)等の緩和が柱となって
いる。金融庁は、パブリックコメントを得たうえで2月下旬ないし3月上旬の施行
を予定している。

◇グループ内保険会社の再委託スタートへ
 この業法の一部改正・施行で、販売面で大きく変わるのはグループ内の保険募
集の再委託が認められたことだ。従来、代理店がグループ内の保険会社の商品を
取り扱う場合、グループ内保険会社との間で、新たな代理店委託契約が必要とさ
れたが、新たな法律では、グループ内の保険会社がグループの中核会社に保険募
集を委託、中核保険会社は既存の販売基盤(代理店)に保険募集の再委託するこ
とができる。
 このため、代理店はグループ(保険持株会社)内の新設会社等の商品を中核保
険会社からの委託(再委託)を受けて販売できるなど、個々の保険会社との委託
契約を締結することなく、グループ内個々の保険商品の販売が可能となる。この
ため、商品販売の多様化が図られるなど、グループ内の専門特化した子会社商品・
サービスの提供など新たな市場確保の戦略も可能になる。
 なお、再委託については、当局の認可が要件として、認可申請時には所属保険
会社における保険募集人の管理態勢や再委託者の管理態勢確認の認可申請書類を
規定するなど、適切な保険募集の確保が求められている。

◇進むグループ内の商品別再編
 一方、もう一つの柱は、グループ内保険会社の契約の一部移転が可能になった
ことだ。従来、保険契約を他の保険会社に移転する場合、責任準備金の算出基礎
が同一である保険契約に限られていた(全部を包括移転)が、こうした移転単位
規制が撤廃される。このため、グループ内においては傘下保険会社の商品別再編
が今後進められることになる。
 このように、グループ内における事業再編と販売面における再委託化という規
制緩和が代理店およびその先にある契約者メリットにどうつながって行くか注目
されるところだ。
                             (石井 秀樹)

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【2】保険市場の縮小と新たな市場創設(3)          尾籠 裕之
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 層別化営業の落とし穴

◇層別化は仮説検証型の営業
 層別化営業というのは、顧客の購買特性に応じた営業活動を行うという考えで
す。ごく自然な考えですが顧客の購買特性を層別に区分けができ、区分けにした
がって営業活動を変えるという特徴を持っています。区分けの仕方はこの考えを
開発したコンサルティンググループによって異なりますが、おおむね顧客の魅力
度と顧客に対する競合の強さで区分けを行っています。今回議論したいことは区
分けのやり方ではなく、層別化に取り組む代理店が陥りやすい落とし穴について
です。
 層別化営業に関心を持っている代理店が増えてきて、層別化営業を始めている
代理店に相談を受けることがよくあります。層別化営業を行ってもなかなか効果
が出ないがどうしてか、という相談です。いくつかの相談を受けて何となく状況
を理解できるようになりました。二つの問題があります。
 
 一つは層別化作業を詳細に行い過ぎていることです。奇妙に聞こえるかもしれ
ませんが、層別化が正しいかどうかを事前に知ることはできません。層別化が正
しいかどうかは行動して初めて分かります。層別化は仮説検証型なのですが、仮
説を組み立てることよりも行動することの方がはるかに重要なのです。層別化営
業をやってみると分かりますが、経験が浅いときの仮説は当たることよりも外れ
ることの方が多いのです。何回も繰り返し行うことにより仮説の精度が徐々に上
がっていきます。それでも100%当たるということはなく、7割から8割当たる
ようになれば層別化営業で成功しているということになります。

◇隠された属性を発見する勘を磨く
 なぜこのようになるかというと、私たちは普段層別化営業とは異なる考えで新
規の取引を行っているからです。最も頻繁に行っている新規取引は、偶然がきっ
かけで始まっています。何かのきっかけでお客様がある商品に関心を持ってくれ
るようになった、という偶然です。新規取引について少し考えるようになると偶
然のきっかけがどうして起きたかを分析します。そうするとお客様の属性と取引
が関係することが分かります。それで、お客様を属性で絞り込んで、絞り込んだ
お客様に対し提案を行うようになります。いわゆるターゲティングといわれる活
動です。ターゲティングも効率を上げる営業手法の一つです。しかしターゲティ
ングではお客様の隠された属性を見つけることはできません。

 隠された属性とは販売者に対する期待や評価です。私たちは普段、他人からの
期待や評価を体感で感じています。いわゆる勘です。洞察力のある一部の人たち
はこの勘を磨いていきます。しかしほとんどの人たちは勘を鍛えることをしてい
ません。
 層別化営業が要求することは日常的にこの勘を鍛えることなのです。仮説を立
て行動して仮説が正しかったかどうかを検証する、このことを繰り返し、繰り返
し行うということで勘は鍛えられていきます。したがって、仮説を組み立てるこ
とに時間を費やすよりも、仮説を検証する行動を行うことの方が重要なのです。

◇重要顧客層へ焦点あわす
 二つ目の落とし穴は、重要でない顧客層のことを最初に考えることです。重要
でない顧客層のことを考えることは価値のないことです。何も得るものはありま
せん。やらなければならないのは重要な顧客層のことを考えることです。重要な
顧客層とはその代理店を支えてくれている顧客層です。この層がどういう顧客で
成り立っているかが正確に分かれば層別化営業は大成功です。結構当たらないも
のです。何度も仮説を立てて、この顧客層が自分を支えてくれているのだから、
こういう提案を行うとこのように反応してくれるはずだ、とやってみるのです。
おそらく当たり外れが大きいと思います。こういうことを繰り返し行うことでだ
んだんと自店を支えてくれる顧客層が分かり、なぜ支えてくれているのかが分か
ってくるのです。そうして初めて自店の強み弱みが分かり、どうすれば支えてく
れる顧客層を増やしていけるのかが分かってくるわけです。重要でない顧客層に
仮説を立ててみてもこのようなことは分かりません。時間と労力の無駄です。

◇層別化は訓練で精度が上がる
 層別化営業を試みている代理店の多くが今まで述べてきたことと逆なことをや
っています。
 相談を受けた代理店の社長さんや営業の人に、今まで述べてきたことを30分く
らい説明しています。皆さん、目から鱗が落ちたとか、肩の荷が軽くなったとか
言われ、層別化のやり方をやり直されます。元々結構無理なことを行われていた
わけですから、やり方を変えた方が活動しやすくなるのです。やり方を変えてみ
てどうだったかをメールでいただいていますが、おおむね前に進んでいるようで
す。
 層別化は訓練することで精度が上がっていく営業技術です。話し方やプレゼン
テーションのような技術とはタイプが違いますが、身につけると生産性を大きく
上げることができます。少しずつですが成功した代理店が経験談なんかを公表さ
れるようになることを期待しています。
                ((株)業務プロセス研究所 代表取締役)

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【3】秣(まぐさ)の迷い(37)                森崎 公夫
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 年の初めに当たり今年の課題を展望する

1、保険会社の統合、合併は正解だったのか
 銀行は保険より早く合併を急いだ、というよりも急がされた。その結果は、が
さが大きくなったが、極めて保守的な経営に終始して、国債の買い手としては役
に立ったが産業の振興は何もしなかった。これは真の銀行の役割を忘れた内向き
な経営で日本経済がここまで落ち込んだ責任の大半は銀行にあると言っても過言
でない。
 保険も統合、合併の掛け声高く、損保の場合、いわゆる3メガが誕生したが、
これはいったい何だったのか、持ち株会社の傘下にある2社の合併作業が進んで
いる。そして、リスクをとることを忘れ、引き受けたリスク管理をお座なりにし
て、何もしなかった20年が無駄に過ぎ去った。これから始まる人員整理、代理店
の統合、保険購買者のニーズに応えられない会社の1年になるのではないか。

2、時代の変化に応える新商品の開発
 従来型の保険はこれから伸びることは考えられない。すると、すぐに出てくる
のは「補助金期待」である。エコカー減税の継続は自動車業界とタッグを組んで
やることだろうし、すでに担当大臣はそれらしきことを発言している。介護施設
の現物給付問題は公的介護保険金狙いと、生命保険金給付の引き延ばしを図るこ
とであろう。想定できないリスク、大型リスクに「官」を噛ました共同保険構想
が出てきているが、これも官依存以外の何物でもない。キャプティブなり再保険
特区構想なり再保険ファンドなりリスクヘッジの方法はいくらでも考えられる。
問題は、障害となる規制を撤廃して、国民の税金に頼らない方策を検討すること
だ。

3、保険販売のあり方を抜本的に見直す
 現在、保険販売の手法は年々多様化してきているが今後も発展、変化して行く
であろう。このような時期に、一世紀近くも前の保険販売とこれに伴う諸規制を
存続しようとするのは馬鹿げたことである。保険は言うまでもなく想定し難い事
象に対してこのリスクをどう軽減するか、もしくは移転するかがその役割である。
それには基本的にリスクの主体(この場合は簡単に保険購買者としておこう)の
意向、期待を最大限に具現化しなければならない。そして販売コスト、管理コス
トを考えた場合に画一的商品を提供することで、ある程度購買者の意向、期待を
満足させられる市場に対しては、どの商品が購買者の意向、期待に沿ったもので
あるか、より良い選択が可能な手続きを保険者、販売者が用意することが肝要で
ある。
 一方で、画一的な商品ではリスクに見合わない場合、購買者の意向、期待を満
足させられるように、保険者、販売者、それに購買者の三者が商品を共創する仕
組みを作ることが必要である。
 そのために保険代理店の性格を二分化して、保険会社の代理行為を忠実に果た
す代理店と保険者、購買者、代理店の三者で適切な保険商品を作り上げる三者の
うちの一者である代理店という存在に区分して、それに適応した必要な規制を設
定するのが望ましい。

4、TPPと保険事業の係わりはマスコミ等で報道されている限りではない
 TPPと保険の係わりは米国生命保険協会が主張している、かんぽ生命、共済の
問題に限定されているとの報道が大方の見方であり、所管官庁や保険業界からは
特に問題提起はない。大手生保の社長はTPP歓迎を表面に出しているし、大手損
保の会長は経団連(重要な顧客である)の副会長でもあるが、特に問題があると
はしていない。
 本当にそうか。例えばアメリカ系の保険会社に有利に働くような行政仕組みに
なった場合、これが顧客にとってもメリットがあればそれを選ぶであろうし、日
系保険会社にしてもその仕組みに嫌でもフォローせざるを得ない局面が出てくる
ことも容易に想像できる。
 しかし、長期的に見れば国益、国民の利益を守る視点も考える必要がある。日
本は保険大国であり、しかもまだまだ未開拓の分野があり、市場環境もデマンデ
ィング(要求過剰)ではないしモラルリスクは相対的に低く保険者にとって多く
のメリットがある。したがって、アメリカから見れば、日本人のお金をいただけ
る市場で、仕事をし易い方に仕組み、規律を変えていくことが考えられる。この
問題は単純ではない、保険者、代理店、それに購買者はよく考えた方がよい。
                          (保険アドバイザー)

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【4】保険代理店として活きる(12)              井上  巌
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 明日を夢見て

 私にとって代理店の仕事は合っていたのでしょうか? あなたはどのように思
われておりますか。もしかしたらもっと自分に合った仕事が有ったかもしれませ
ん。しかし、65歳となって今更と言うわけではなく、私には何の後悔もありませ
ん。自分にあった仕事探しに力を注ぐよりも、縁有って始めた今の仕事を、精一
杯楽しむことの方が大切な気が致します。
 ちょうど結婚相手を選んだ時のように、世の中にはもっと自分に有った人がい
たかもしれません。でもその人を探す努力よりも、縁有って所帯を持った今の相
手と、日々楽しく暮らせるよう努力することの方が大切だと思います。
 短そうで長い人生です。肩の力を抜いて、伸び伸び生きて行きたいと考えてお
ります。

 ところで今後の保険代理店経営は、どのような環境となるのでしょうか。
 自動車保険に50%以上偏っていた損害保険は、本来のポートフォリオに戻り20
%のシェアを超える種目がなくなるのではないでしょうか。
 人々の生活が多様化する中で、生命保険も見込み生産的商品から、オーダーメ
イド商品へと姿を変えてゆくのではないでしょうか。
 そこに代理店の価値が存在します。

 最近電車の中である生命保険の広告を見ました。「保険料が高いのは、代理店
手数料が高いからです」との表現でした。
 代理店手数料は、お客様に適した商品や設計の相談に乗り、目的に合った正し
い契約締結をご案内すると共に、万一事故に遭われた場合、適切な保険金請求が
できるようお手伝いをすることだと思います。
 ですから電車内広告には大いに反論があります。しかし単純な商品販売をして
いるだけでは、何を言われても致し方ないと言う諌める気持ちも有ります。

 今後保険会社は、販売チャネルである代理店にどのような支援ができるか、そ
の営業戦略が重視されるのと同様、代理店も契約者の考えや気持ちを理解し、ど
れくらいの顧客支援ができ、満足してもらえるかが重要なポイントとなるでしょ
う。
 その支援を実践するため、場合によっては別なビジネスに着手する可能性も出
るかも知れません。仮にその別ビジネスの収入が、保険ビジネスの収入を上回っ
たとしても、保険代理店の幹はあくまでも保険ビジネスです。幹と枝葉を間違え
ぬ経営を心掛け、保険会社や共に働いてくれる仲間と、明るく暮らせるよう努め
て行きたいと思っております。
 世の中には数多くの需要があります。その中から保険を幹としたビジネスを選
択し、夢を抱いて眠りに就き、楽しみながら起きられる、そんな日々を過ごせる
よう心掛けて行きたいと思っております。

 この話は、12回の連載ですので今回が最終回となります。
 雑駁な内容と拙い文章表現にお付き合い賜り、厚く御礼申し上げます。代理店
そして保険会社の皆様が、明日も明るく元気良く、保険ビジネスを楽しまれます
ことをお祈り申し上げております。
                 (株式会社アイクスユニオン代表取締役)
http://www.aicsunion.co.jp

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【5】つくる・かわる・ずっとつづける(69)          葭谷 広行
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 今こそ、自動車保険

 通販の自動車保険が好調だ。
 自動車ディーラーの販売強化もあり、私たちプロ代理店の自動車保険販売は競
争が激化している。

 そんな折、印象に残る電話をいただいた。
 「このまま保険会社にまかせておいていいのかな?」
 電話の主は古い友人で、最近事故を起こしたという。彼は一般的なプロ代理店
で契約している。幸い事故の程度は小さく、相手方の損害も5万円程度とのこと。
事故処理も順調に進んでおり、相手方ともめる気配もない。けれども、事故処理
が完了するまでは何となく不安だし、ちょっと聞いてみたくなったとのこと。

 私が驚いたのは、弁護士である彼はこのような事案に明るいと思っていたから
だ。考えてみれば弁護士といえども自分自身が自動車事故を起こすのは初めてだ
ろうし、交通事故の示談の経験はなかったのかもしれない。また、自分自身で解
決することは十分できる人でも、身近な人に一応確認したい、身近な人から同意
を得て安心する、身近な人から気遣いの声を掛けてもらって癒される、誰にでも
そんな感覚はあるものだということを改めて気付かせてくれた。

 ここは代理店が代理店ならではの活躍をする場面だ。
 「ところで、代理店とはどんなやり取りをしているの?」と聞いてみた。
 すると、「特に何も・・」とのこと。
 先月も書いたのだが、ここ数年、保険会社の事故受付コールセンターは格段に
進化し、事故報告の大半が保険会社に直接に入るようになっている。
しかし、代理店がまったく関与しないまま処理が進み、またそのまま処理が完了
してしまうとするとこれは問題だと思う。
 これだと通販自動車保険と同じになってしまい、保険料だけが高いということ
になる。通販自動車保険の普及は保険料の安さだけではなく、代理店側の怠慢に
よるところもあるかもしれない。

 友人からの電話のように、お客さまには身近な人のアドバイスや声掛けを期待
するニーズは間違いなく存在する。このようなニーズがある限り、通販自動車保
険の伸びはいつか頭打ちになるはずだし、代理店販売の自動車保険がなくなるこ
とはない。
 ところが、プロ代理店仲間で話をしていると、自動車保険に対する悲観的な見
方が多いような気がする。
 通販自動車保険の勢いや自動車ディーラーの取組み強化の影響で競り負けるケ
ースが増えていることや、保険会社の手数料政策に対する不信感が主な理由であ
る。
 また販売後の手間が少ないとの理由から、火災保険や傷害保険、新種保険に特
化した方が効率がいいとの意見も多い。

 果たしてそうだろうか?
 私はむしろ逆ではないか思っている。
 自動車保険は確かに手間が掛かる。しかしそれば、見方を変えれば、それだけ
お客さまとの接点が多いということだ。
 火災事故は200年に一回しか起きないし、火災保険は対象が建物等のそうそう
買い換えないものだけに、異動手続きが少ない。これに比べて自動車保険はお客
さまとの接点が格段に多い。普段は非対面の手続きを望む方でも、事故などのい
ざというときには直に会って相談したいという人も多い。
 このような機会はお客さまとの人間関係の構築に大いに役に立つ。お客さまと
のつながりの深さがプロ代理店の強みであり生命線なのだから、今こそ自動車保
険だと思うのである。
         (ユナイテッド・インシュアランス株式会社 代表取締役)
http://utdi.co.jp/ 

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【6】生命保険の仕事は関係構築ビジネスです(24)       宮本 久史
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 その人が死んだ後まで付き合う覚悟はありますか?

 明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。
 さて、早速ですが私の生々しい話から始めたいと思います。
 先月末に私のお客様で死亡事故が発生しました。(12年間生命保険の仕事をし
ていて4件目です)まだ40代前半の男性で交通事故によりなくなられたのですが、
そのお亡くなりになられる前の週に(保険の事とは別件ですが)連絡を取り合っ
ていただけに私自身も何とも言えない気持ちになりました。
 それと同時に、私の頭に直ぐに浮かんだのがこれから保険金請求をしっかり手
続(どういった保障内容に加入していたのか)すること。そして残されたご家族
(奥様と6歳と3歳のお子さん)の方が今後経済面に関して不安が少しでも取り
除けるようなライフプランを立てる手助けしていくのが、自分を保険募集人とし
て選んでいただいた契約者(お亡くなりになった)の方へ報いる事だと思います。
 こんな事もあり今日のメルマガのタイトルは、ちょっとたいそうなフレーズか
もしれませんが、「その人が死んだ後まで付き合う覚悟はありますか?」として
います。

 また、最近私が感じていることも書いてみたいと思います。
 私の仕事のスタンスは、保険募集人やFPとして仕事をするからには、保険商品
や金融商品を契約いただいたお客様とは死んだ後まで、(それぐらいの覚悟で)
付き合う覚悟がなくてはいけないだろうと思っています。
 しかし、私が最近の生保を中心とした保険募集人、FPの人たちを見ていると、
商品選びのテクニックに走るきらいがあるように感じます。(もちろんこれはこ
れで大切な事ですが。)例えば、医療保険だったらA社のこの保険、掛捨ての死
亡保障だったらB社の商品、という感じ。
 最近は何十社の保険会社を取り扱う来店型保険ショップの台頭もあるので、
エンドユーザーにとって取扱保険会社の多い少ないが加入選択の最重要判断材料
というのであれば商品で選ばれてしまい、取り扱い保険会社の少ない代理店や1
社専属のところは負けてしまいます。
 何十社も扱っていない我々が彼らと一線を画し立ち位置をとるには、保険商品
だけではなくその人から加入をしたいと思ってもらえるかどうかだと思います。
保険募集人自体が、お客様の中でブランド化されてしまえばこれほど強いものは
ありません。

 私が思う保険募集人でありFPというのは、子どもが生まれたり、家を購入した
りといった人生の節目の伴走者だと思っています。生きていく中では当然、入院
の給付や死亡など、お客さんが人生の中で大変な時期に遭遇した時に、それを目
にする、共有していくということでもあります。
 私が以前に話をしたあるFPの方はこんな事を話していました。「生保はあまり
取り扱いたくない。お客さんの死亡や入院など、その人の人生に関わるようなこ
とは怖いから。」 もしそういう気持ちがあるのだとしたら、目先のコミッショ
ンにとらわれて保険商品を扱うのはお客さんにとっても、その保険募集人(FP)
にとってもその場の加入時には問題なくともあまり好ましいことではないと思い
ます。
 ここまで後ろ向きの気持ちがなかったとしても、何の覚悟もなしにテクニック
だけで相談をしていては、後から給付という場面でお客さんと関わることになっ
た時、精神的に厳しい思いをするのではないでしょうか。
(ドライに割り切れる人は別ですけど、私の場合は結構色々と考えてしまいます)
 良い悪いは別にして、私の場合は「この人とはちょっと合わないな」という相
談者(お客様)に会った時には、もちろん事務的に加入手続きの案内もしますが、
どちらかと言うとあまりしないようにしています。相談だけに留めて、手続きは
行わないということ。

 ちょっと話は外れますが、これもつい先日の話で個人ではなく法人契約ですが
年間手数料が100万円を超える(個人契約の多い私にとっては大きい契約)でも、
「この人とは長い付き合いはできないな」と思えば、他で加入してください、と
断ります。「この設計書を持って、最寄りの保険代理店に行けば喜んで手続きし
てくれますよ」って言ってしまいました。もちろん、少しはもったいなかったか
な、と思わないわけではないですが、これで良いと思っています。
 
 保険の取り扱い数が増えれば、当然自分の収入も増えます。その人と一生付き
合う覚悟がその相談の時点で持てないような人に保険に加入しておうとすること
は、後々の保全(フォロー)のことを考えたらその人にとっても、自分にとって
も不幸なことだと思うのです。特に生命保険を取り扱うということは、そのくら
い覚悟を持つことが重要だ、と私は思っています。
 皆さんはどのようにお考えになりますか?
          ((株)ファイナンシャルプランナーズ花園 代表取締役)
 http://www.osaifu.net/  http://www.fp-osaifu.net/

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■inswatch facebook club 新しいお題がスタート comment@inswatch
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 4月にスタートしたinswatch facebook clubは、保険代理店のIT化をテーマ
にアンケートをベースにして情報のシェアをしてきておりますが、IT化につい
ては一応区切りをつけて、この辺で議論の幅を広げたいと考えております。
 やりかたとしては、毎週、注目したインスウオッチの記事を選んで、感想や意
見などを自由にコメントして頂く、名付けてcomment@inswatchを始めたいと思っ
ています。
 comment@inswatchによって、読者の皆さんにとって、記事への理解がより深く
進むことを期待しています。また、発行する我々にとって、より良いコンテンツ
に向けての励みにさせて頂きたいと思います。
 inswatch facebook clubは、現在82名の方にご参加頂いていますが、会社名等
所属を明らかにしたfacebookのアカウントをお持ちのinswatchの読者であれば、
どなたでも参加できます。
 参加ご希望の方は以下にアクセスして、右上の≪グループへの参加を希望≫を
クリック下さい。
http://www.facebook.com/groups/401651539860729/
 確認の上1週間以内に登録のご連絡をしますが、万が一連絡がない場合は、お
手数ですが以下へメールをお願いします。
info@inswatch.co.jp 長 忠あて

*追伸1 情報の取り扱いについて
 本clubはfacebookのグループ機能を使い≪非公開≫で運用します。本club内の
個別のコメントについては、ご了解を頂いた場合を除き、公開いたしません。
 facebookグループ機能の詳細
http://www.facebook.com/about/groups/
*追伸2 facebookユーザー数
 日本のfacebookユーザー数は、昨年6月に1千万人を超え現在1千7百万人と
なっており、ビジネスパーソンにとって有力な武器になって来ています。まだア
カウントを持っていない読者はこれを機会に登録をされては如何ですか?
                     インスウオッチ発行人 長  忠
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■インスプレス=績文堂 保険関連図書案内
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☆尾籠裕之著『顧客接点と代理店戦略』(142ページ定価1,500円+税)
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■編集後記                     
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 今日、家を出るときには雨に雪が混じっていたのだが、気温も比較的暖かく雪
にはなるまいと思っていた。事務所の私の席からは窓が見えず、午前中は仕事に
没頭、一服して昼飯でもと思って外を見るとなんと辺り一面真っ白で、東京での
初雪となった。先週、新潟・小千谷から訪れた女性から、今年は雪が多く、まず
道の雪かきから仕事が始るという話を聞いたばかり。雪のほとんど降らないとこ
ろに住む人間にとっては雪は憧れで、それなら雪下ろしにでも出かけて行きたい
と答えたのだが、この降り様では屋根とまではいかないが、家の階段や道路の雪
かきが必要となりそうだ。それでも、静かに降る雪がやはり魅力的に映るのは、
雪に埋もれる生活の体験がないということなのだろう。そんなことを思っている
うちに、そういえば今日は帰れるのだろうかとの不安が。なんせ、我が家までの
帰途の電車は雪に弱く、2〜3センチ積もると遅延、10センチともなるとほとんど
動かなくなるケースが多い。明日の新聞には雪で何人かが転倒といった記事も出
そうだ。(石)http://blog.livedoor.jp/inswatch02

 12月後半から1月上旬にかけては比較的時間がとれたため、正月三が日は別と
してせっせとスイミングクラブ通いに明け暮れた。前にも書いたが、スイミング
やサウナ、それにマシントレーニングはもちろん、12月から本格的に導入された
スタジオレッスンにも参加するようになった。中でも、太極拳、エアロビクス、
ボクササイズ、ピラティス等のメニューに参加している。スタジオレッスンの場
合、女性参加者がほとんどで男性の参加者は太極拳を除けばほとんどいない、黒
一点の場合もあるが、自らの不恰好さを人目にさらすのも一つの痩せる動機付け
になると思って参加している。長年なまっていた体がギイギイ悲鳴を上げるが、
汗がぽたぽた床を濡らす、それにしても、これほどまでに体が硬直化してきてい
るのか、足腰が弱くなっているのか、腹が出ているのかと、いやというほど気づ
かされる。その成果そして節食の甲斐もあってかようやく100キロ切りが実現し、
満面の笑みでその体重減を周りの人に得意になって話したりもしたが、過日、川
崎の友人宅でのおでんパーティで、おでんはローカロリー食だからと、そのおい
しさをたらふく取り込み、かつこれまたお酒をしこたま詰め込み、さらに新橋で
の新年の会合にも参加したところ、1日で一挙に3キロも戻ってしまったアナ恐
ろしや、油断大敵、落とすのは難しく上げるのはいとも簡単、再び節食軌道に切
り替えたことは言うまでもない。(中、99.3 32.2 107)
http://blog.livedoor.jp/inswatch01/
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