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comment@inswatch : Vol.656 2013.02.25
投稿者: webmaster 投稿日時: 2013-2-25 19:13:39 (1192 ヒット)

===for agents ofinsurance================================weekly=========

         【 inswatch 】Vol.656

===============================================Vol.656 2013.02.25=======

*配信先電子メールアドレス変更の場合の手続きは、最後のところをご覧下さい。
*バックナンバー閲覧サービスは本マガジン最後のところに検索の利用方法を明
示していますのでご覧ください。(パスワード、IDも表示してあります)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■専業代理店の経営管理に関するアンケートのお願い■  締切りが迫りました!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 今月末(2月28日)が締切りです。まだの方はご回答よろしくお願いします。
アンケートにご回答頂いた全員に、もれなく、1日5分で付けられる超簡単営業
日報(エクセル版)を差し上げます。
 インスウオッチでは、様々な機会を通じて専業代理店向けに経営診断サービス
を提供してまいりました。現在その過程で蓄積したノウハウやデータを活用した、
WEBを使ったリアルタイム診断サービスを開発中です。
 これに関連して、より良い診断サービスを目指すために、専業代理店の経営管
理に関するアンケートを実施いたします。お忙しいところ大変恐縮ですが、ご協
力のほどよろしくお願いします。
 アンケートのご回答はコチラから>>>      http://bit.ly/X1IfPz 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■■■ もくじ ■■■                        
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0】め・て・みみ
     =改めて「オープン家業」を考える=
【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
     =生保各社の平成24年度第3四半期業績=
【2】最近の米国の保険流通動向                野田 節子
     =テクノロジー活用;SNS、在宅勤務=
【3】最近話題となるリスクとリスク対策について(59)     行木  隆
     =「保険代理店のBCPについて考える(5)」=
【4】保険ウオッチング                    坂本 嘉輝
     =生保各社の保険料政策の違い=
【5】『もしシェイクスピアがリスクマネージャーだったら』(18) 村田  稔
     =「どんな荒れ狂う嵐の日にも時間はたつのだ」
        〜サブマネージャーの役割〜=
 ■ 専業代理店の経営管理に関するアンケートのお願い   インスウオッチ
 ■ inswatch facebook club comment@inswatch
 ■ インスプレス=績文堂 保険関連図書案内 新刊『超保険進化論』
 ■ 編集後記
 ■ 配信先電子メールアドレス変更のご案内
 ■ 投稿方法・バックナンバー閲覧サービスのご案内
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【0】め・て・みみ                           
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 改めて「オープン家業」を考える

 専業代理店問題を考える際に避けて通れないのは「家業」をどのように位置づ
けるかである。かっこよい言い回しに『家業から企業への脱却』というスローガ
ンがある。筆者もかつてこの言葉に酔いしれ、実際かなり使ったものだが、今、
果たしてそうか、という思い、正確にいえば反省がある。

 というのもこの10年、20年の代理店の在り方をつぶさに見ると、さすがに1、2
名の個業や家族のみで営む代理店はかなり少なくなり、5名〜10名の陣容で営む
代理店がかなり増え、中には数十名単位で展開する代理店も出てきているからだ。
生保主体の来店型ショップを営む事業体には100名以上、最大では2000名規模の
ところも出てきている等、業態転換を図ったところもあるが、専業プロ代理店の
業態では、規模の大小の差こそあれ、業態モデルとしては相似形をなしているよ
うな気がしてならない。筆者が専業代理店の基本ユニット構成を5名単位とする
のはその倍数構成でプロ代理店業態をひとくくりできると思うからである。

 これからの代理店事業モデルを考えると、事業としての方向性、理念を明確に
し、それをメンバー全員が共有し、顧客の支持を獲得し、成長・発展させてゆく
仕組みが不可欠であるが、その核になるのは、新たな時代対応を図る仕掛けを持
った「家業」なのかもしれない。もちろん、いわゆる現代的な核家族社会の下で、
事業を継続させていくことは今日的困難が伴う。事業の維持継続にあたり、各地
の専業プロ代理店を見ていると、バトンタッチのむずかしさを痛感させられる。

 保険会社も、継続困難な代理店の受け皿機能のために直資代理店ネットワーク
作りに余念がないが、代理店事業者にとっては後継問題で万策尽きた場合の選択
肢の一つではあっても、本来は、個々の経営者(店主)とて自主独立の事業家精神
の火を消したくないのは言うまでもなかろう。

 実際、多くの専業代理店とお付き合いをしていると、意欲的に組織展開する事
業体の多くが、依然として「家業」モデルなのに驚く。優積入賞者の中にもこう
したタイプが圧倒的である。如何してそれだけがんばれるのであろうか。
 それは時代とともに家業の中身が変わり、家族を核としつつも、他人を積極的
に雇い入れ、また家業としての色合いを薄め、オープンスタンスな事業体に広げ
て変質を遂げているからである。

 こうした他人を積極的に雇い入れた展開を『オープン家業』と筆者は命名して、
今後のスモールビジネスモデルの基本ユニットとしている。もちろん他人同士で
構成される普通の企業を排除するものではないが、代理店の多くが強い顧客への
思いを持って、立ち上げてきた経緯からして、その思いを困難に打ち勝ちながら
共有し、継続発展させていく上で、疑似家族=ファミリー主義の展開が無理がな
いように思われる。変化激しい時世となったが、顧客満足とともに従業員満足を
高める、顧客も従業員も家族と同じに大切に扱う精神が改めて重要な気がする。

 家業から企業と一足飛びに無味無臭の普通の『企業』論を訳知り顔に振り回す
のではなく、人間で成り立つ商売ゆえに、人づくりという観点から、改めて『オ
ープン家業』のダイナミズムについてスモールビジネスモデルともども検討して
みる必要があるのではないか。
                             (中崎 章夫)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
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 生保各社の平成24年度第3四半期業績

◇依然、銀行窓販の影響大きい主要生保
 生命保険各社の平成24年度第3四半期の業績が判明した。国内生保14社の業績
は全体的には順調となったが、引き続き銀行窓販の影響が業績に反映しているの
が特長だ。

 特に前年同期に銀行窓版を抑制していた住友生命は、今期窓販を拡大したこと
から新契約年換算保険料、保険料等収入ともに二桁の伸びとなった。また定額年
金や学資保険の銀行での取扱いを拡大した太陽生命も新契約、年換算保険料が前
期に比べアップした。
 銀行窓販を軸に展開する第一フロンティア生命、T&Dフィナンシャル生命も業
績を順調に伸ばし、それぞれのグループ業績に貢献している。
 これに対し前年度に銀行窓販を大きく伸ばした明治安田生命は、今年度販売を
抑制した結果、新契約高が前年同期に比べ半減、新契約年換算保険料、保険料等
収入も3割以上の減少、同じく、銀行窓版を抑制したフコクしんらい生命も同様
に減少となるなど、銀行窓販売が明暗を分けた形だ。

 その他の主要生保では、やはり銀行窓販売を抑制した日本生命、第一生命、明
治安田生命、富国生命がともに保険料等収入が減少、特に日本生命は保有契約の
減少もあり前年同期比7.5%の減となったほか、基礎利益も同5.4%減少した。基
礎利益が減少となった生保は日本生命、明治安田生命、大同生命、朝日生命、三
井生命の5社(オリックス生命は89億円の赤字)。

◇銀行窓販、第3分野商品で業績好調な外資系生保
 一方、国内生保が銀行窓販如何で業績にバラツキが見られるのに対し、外資系
生保は銀行窓販売も含め総じて好調な業績となった。新契約高ではジブラルタ生
命、チュリッヒ生命が前年同期を下回ったものの、7社が前年同期比プラス。特
にアフラック、プルデンシャル生命、アイエヌジー生命、マニュライフ生命の4
社が大きな伸びを示した。また、保険料等収入では、チュリッヒ生命を除く全社
が前年同期を大幅に上回っている。

 各社別では、アフラックは金融機関での終身保険「WAYS」の販売や引受基準緩
和型商品「もっとやさしいEVR」(12年6月発売)」が順調な売れ行きとなったこ
とが要因で業績を伸ばした。アイエヌジー生命も法人向け事業保険の代理店販売
に加え、金融機関での変額年金、低解約返戻金型の一時払終身入院保険などを積
極販売に販売が功を奏し、新契約高、保険料等収入、基礎利益のいずれも大幅増
加となった。

 また、メットライフアリコも銀行での積立利率連動型終身さらにダイレクトマ
ーケティングによる平準払商品(医療・がん・終身)の販売を拡大するなど、銀
行窓販売が新契約高。保険料等収入の伸びにつながった。アクサ生命は限定告知
型終身医療保険および先進医療給付特約が順調な売れ行きを示した。同社では1
月に年金給付総額保障型の変額年金を金融機関で発売、2月からは企業向けに定
期保険「就業不能保障プラン」を発売するなど、銀行チャネルや法人市場への取
り組み強化を図っている。

◇グループ化の中で存在感高まる子生保
 損保系生保は損保本業の収益が悪化する中で、今後の収益の柱として期待され
ている。新契約高ではNKSJひまわり生命が前年同期比減少したが、他各社とも二
桁の伸びと順調に推移している。
 なかでも東京海上あんしん生命は、各指標(新契約、年換算保険料、保険料等
収入、基礎利益)で前年同期を大幅に上回った。同社では今年度は、新商品「家
計保障定期保険 就業不能保障プラン」、1月からは新しいコンセプトに基づく
医療保険新商品「メディカルKit R」を発売するなど積極的な展開が目立つ。

 三井住友あいおい生命は、保有契約の増加で保険料等収入が前年同期比7.2%
増加、また、合併後初の商品として、12月から「終身介護保障特約」を発売した。
これは第3四半期業績には反映していないが順調な売れ行き。
 NKSJひまわり生命は昨年10月には保有契約件数が300万件を突破、保険料等収
入の堅調な伸びにつながり、基礎利益も前年同期3億円から93億円と大幅な伸び
となった。
 富士生命は上期に介護商品を発売したが、第三分野商品が好調で、新契約高、
年換算保険料、保険料等収入がそれぞれ二桁の伸びとなった。同社は4月1日か
ら社名をAIG富士生命に変更、グループ強化を図っていく。

◇保有件数、着実な伸び示す新規生保
 ライフネット生命が新契約高(死亡保障合計)、新契約年換算保険料は前年同
期比減少したが、保有契約件数の増加から保険料等収入が前年同期比64.4%増と
なった。同社では2月に保有契約件数が16万件を突破、また、提携プランナーに
よる保険募集も開始している。

 ネット専門会社のネクスティア生命も新契約高、新契約年換算保険料は減少し
たが、保有契約件数の着実な伸びから保険料等収入が、前年同期比37.1%増と
なった。なお、同社は5月14日から社名を「アクサダイレクト生命」に変更、ネ
ット専業生命としてのブランドアップを目指す。社名変更では昨年10月に楽天グ
ループの一員となったアイリオ生命が4月から「楽天生命」としてスタートする。
 また、メディケア生命は4月に300億円の増資(住友生命引受)を行い、チャネ
ル多様化へ対応するための財務基盤を強化していくなど、それぞれ新たな段階に
入ってきており、注目されるところだ。
                             (石井 秀樹)

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【2】最近の米国の保険流通動向                野田 節子
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 テクノロジー活用;SNS、在宅勤務

 活躍している若い経営者の話しを聞く機会があった。彼らの経営戦略で気づい
たことが二点ある。一つはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス;フ
ァイスブックやリンクトイン)の利用を含むオンライン・マーケティング、一つ
は在宅勤務である。

 例その1)JDC保険グループのキャス氏は自身を「ソーシャル・スーナー」と呼
ぶ。早くからSNSを利用してきた世代を表す用語である。IIABAのヤング・エージ
ェント委員会の会長であり、且つ、テクノロジー委員会に活発に関わり、ペーパ
ーレスやリアルタイムを推進するキャス氏は、「SNSは顧客との関係構築に大い
に貢献する」と言う。実際、JDC保険グループは先日、SNSでの交流から19件の顧
客紹介を受け、最終的に11件を成約することができた。   

 例その2)VRP保険のピーシェ氏はオンライン・マーケティングを行っている。
氏は昔はインターネットを通じてアクセスしてくる顧客を信頼していなかった。
オンラインで保険ショッピングをする顧客は、リスクの高い顧客であったからだ。
しかし、今は、むしろ積極的にインターネットで顧客を引き付けている。受身で
はなく、顧客と交信することによってである。2012年、SNSの利用によって良質
の契約を獲得することができて以来、SNSに対する見方が変わった。更に、顧客
の求める方法(電子メールまたは電話)で交信すべきだということを早い内に悟
った。きっかけは、若い起業家の保険を成約したことである。その起業家は、最
初のミーティング後は電話をするといつも留守電であった。しかし、伝言を残す
とすぐにテキスト・メッセージが戻ってきた;『ご用件は何ですか?』と。以来、
その起業家との交信はすべてテキスト・メッセージによるものであり、最終的に
成約した。その時、ピーシェ氏は新しい種類の顧客に出会ったことを知った。長
年、電話で取引を行い、それに慣れていたが、“顧客の求める方法で交信しなけ
ればならない”ことを認識したのである。

 SNSの使い方を知らなかったピーシェ氏は電気店でアルバイトをしていた大学
生を雇った。彼女はVRP保険のオンライン戦略を構築し、スタッフを指導した。
おかげで同社のスタッフ全員がSNSを利用できるようになった。SNSを利用するよ
うになって以来、友人、知人、既存客との交流が変った。彼らとの交流は以前よ
り打ち解けたものになった。そしてこれらの交流が販売機会を提供してくれるこ
ともわかった。

 例その3)インデムナス社もオンライン・マーケティングで業績を伸ばしてい
る。アイオワ州の田舎町に拠点を置くが、オンライン・マーケティングによって、
顧客は全米に散らばっている。過去4年間の成長はオンライン・マーケティング
のみに依るものである。この不景気の時期に、毎年二桁の増収率をあげている。
経営者の一人、デイビス氏のオンライン・マーケティング手法の効果を知った他
社がアドバイスを求めてくるようになった。そこでオンライン・マーケティング
についてのコンサルティング会社を立ち上げた。そして、保険営業に加え、他の
エージェンシーや保険会社に、オンライン・マーケティングのアドバイスの提供
している。

 これら三社に共通するのが在宅勤務者の利用である。外部委託という概念は新
しくない。しかし、この2、3年間、テクノロジーのおかげで外部委託は改善され
た。インターネット、コンピュータ電話、その他最新機器のおかげで、顧客対応
から経理業務まで遠隔で行うことができるようになった。米国のエージェンシー
は、他州のみならず、海外−中国やインド−にも外部委託している。コストを抑
え、顧客サービス効率化のためである。

 JDC保険は昨年、ウェイブ社(Work at Home Vintage Employees=優良在宅勤
務社員手配会社)を通じて遠隔で仕事をするCSR三人を採用した。これらCSRの業
務量や質は、事務所にいるCSRと全く変らないう。違いは、これら三人は他州に
住んでいるということだけである。

 この在宅勤務社員手配会社、ウェイブ社はIIABAニューヨーク協会の会長を務
めたことのあるシャロン・エメク氏が立ち上げた会社である。彼女自身、エージ
ェンシー経営者として優秀な人材を見つけることの難しさを認識していた。また、
寿命が延びたことや引退時期を過ぎても働くことを望む業界経験者がいることに
も思い至っていた。そこからウェイブ社設立のアイデアを得た。定年退職するベ
ービーブーム世代を、在宅、遠隔雇用しようと思ったのである。

 引退したベイビーブーム世代は、もはやオフィスで働くことは望まない。しか
し、自宅で、週2、3日働くことによる報酬をありがたいと思っている。景気後退
の結果、401(k)プランなど、年金の支給額だけに頼っていはいられないからであ
る。このウェイブ社のサービス−定年退職者による在宅勤務−のニーズは高まっ
ている。

 このように、テクノロジーに強い若い経営者は、SNSを活用してマーケティン
グを行い、オンラインを活用して、引退した業界専門家に業務を委託し、コスト
抑制と、高生産性を達成しているのである。
               (SGN Pacific Insurance Brokerage, Inc.)
http://www.sgnpacific.com mailto:info@sgnpacific.com

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【3】最近話題となるリスクとリスク対策について(59)     行木  隆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 「保険代理店のBCPについて考える(5)」

 前回は、社員との家族で決めている行動計画について話し合うことについて触
れました。今回は実際のBCPの策定について、基本方針の策定、早期復旧させる
べき中核事業と重要業務の選定とその目標復旧時間の設定について触れます。

 BCPの策定は、基本方針の策定から始まります。策定するにあたって、第一に
役員や社員の人命の安全を確保して継続的な雇用が図れること、お客様への対応
を可能な限り早く行ってお客様に早期に安心していただき相談や保険金の支払い
をスムーズに行うこと、保険会社などの取引先や地域社会との連携を行い地域に
貢献することなどの目的を決めます。

 そして、事業の活動が停止すると実際に何が起きるのか、周りにどのような影
響を及ぼすのか、役員・社員の身の安全をどう確保するのか、お客様や取引先は
有事の際に会社に対して何を期待するのかなどを確認・検討し策定します。営業
や事務など各責任者などでチームを作って議論するとより実現性のあるものにな
ると共にBCPに対する意識を高めることができます。

 事業所がある地域での想定される地震などのリスク、BCP策定のスケジュール
なども決めていきます。想定されるリスクについては、各県のHPなどに防災情報
などがあるので確認してみるとよいと思います。

 基本方針が決まると、今度は有事の際の限られた資源を必要なものに集中させ
るために自社の存続に関わる業務を挙げ、中核事業を選定します。保険代理店の
場合、保険販売代理事業となりますが、その中でも法人と個人といった顧客別や
契約保険種類による顧客別、取り扱い保険料や保険金額に応じた顧客別などいく
つかに分類できるかと思います。その中で自社における影響度、社会的影響度な
ど評価基準を設けて評価します。

 中核事業においては、止めることができない業務、早期に復旧すべき重要業務
を選定しておく必要があります。

 そして、その重要業務の中でも遂行が困難になる可能性のある業務とそうでな
い業務に分け、業務の遂行ができる為の方策を考えます。また、お客様の安否確
認など有事の際に新たに発生するであろう業務についても一緒に考えていきます。

 次に目標とする復旧時間を決めていきます。これは、具体的な対策を練るため
のベースとなるものです。

 東日本大震災で被災した保険代理店では、有事の際のお客様との接点について、
1週間以内には何かしらのコンタクトをとれた方がよいということを聞きました。
そのようなことを考慮し目標復旧時間を設定してきます。

 これらの作業で決めたものを保険会社などの取引先やお客様と共有することで、
協力が得られたり、安心感を与えることに繋がっていくのではいかと思います。
                      (株式会社KABTO 代表取締役)
http://www.kabto.com

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【4】保険ウオッチング                    坂本 嘉輝
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 生保各社の保険料政策の違い

 さて、ここのところ毎月生保の予定利率の引き下げの話をしています。
 先月は日生の、責任準備金計算用の予定利率は引き下げるけれど保険料計算用
の予定利率は引き下げない、という対応について書きましたが、今度は住友生命
が、責任準備金計算用の予定利率の引き下げに伴い保険料計算用の予定利率は引
き下げるけれど、その他の予定率を変更して保険料の引き上げではなく保険料の
引き下げをする、という発表をしています。とはいえすべての保険種類でこのよ
うなことは不可能ですからごく一部の、とはいえ主力の商品と思われるものの保
険料を引き下げる、ということのようです。その他の商品については保険料の引
き上げ、ということになります。一部の商品であっても他社が保険料を高くする
時に保険料を安くする、というのはなかなか宣伝効果がありそうです。

 今週の金曜日からはもうすでに3月になります。いよいよ決算の最終月です。
各社の12月末の第3四半期報告も発表されていますが、今のところまだそれほど
大きな動きもないように思えます。先の総選挙での自民党の大勝を受け、とりあ
えず株は上がっており、為替もかなりの円安になっています。とはいえ長期金利
はまだまだ低いままで推移していますから生保をはじめ金融機関の決算にとって
は一番都合のいい状況です。
 安倍さんの訪米もうまくいったようで、当面は野党も与党の足を引っ張ること
ができずにいるしかなさそうですね。

 社団法人・財団法人のいわゆる公益法人の共済を、新しい一般社団法人・財団
法人あるいは公益社団法人・財団法人に移行した後も継続して続けるための認可
特定保険業者の認可申請も、中断なく営業を続けるための認可の期限は来月(3
月)中です。認可特定保険業者になる業者がどれくらいあるのか現状がまるでわ
かりませんが、少額短期保険業者の時のことを考えると、なんとか滑り込みセー
フになることを目指して多分最後の折衝が続いていることと思います。
 公益法人ではない、いわゆる無認可共済が一般社団法人を新たに作って認可特
定保険業者になって共済を続ける、というケースも実際どれくらいの数になるの
か、興味があります。

 アイリオ生命が4月から楽天生命に名前を変える、ということのようです。名
前を変えて、いよいよ楽天が本格的に生命保険をやる、ということでしょうか、
あるいは楽天の子会社にはなったものの経営は今までどおり、ということでしょ
うか。多分4月以降、答が出てくるんでしょうね。
        (生命保険アクチュアリー、(株)アカラックス代表取締役)
http://www.acalax.jp

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【5】『もしシェイクスピアがリスクマネージャーだったら』(18) 村田  稔
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 「どんな荒れ狂う嵐の日にも時間はたつのだ」(第一幕 第三場)
                〜サブマネージャーの役割〜

 マネージャーが考慮すべきリスクマネージメントの重要項目として、起きよう
とする災害、起きた災害、起きてしまった災害に、適切にまた迅速に対応するこ
とが挙げられます。

 これから起きようとする自然災害の台風(嵐)を例にすれば、事前に来ること
がある程度、予想できますから、台風が通過するまで、被害が起きないように準
備することが出来ます。
 そして台風の通過後に、工場などに被害があれば、BCPで想定した対処を実
行し、一日でも早い復旧を図らなければなりません。

 この復旧にあたり、物損は資材の調達などで、ある程度、復旧期間を計画する
ことが出来ますが、人的損害が起こった場合は容易ではありません。

 特に、この人的損害が、会社関係者ではない第三者に起こった場合なのであれ
ば、なおさら、その対応は正確に、そして慎重に行う必要があります。トップの
不注意な発言で、大手乳業会社が事実上無くってしまいましたし、会社が災害に
あった場合の広報は、重要なリスクマネージメントを実践する最前線に位置する
ことになります。

 上場企業の場合は、IR(投資家対応)部署がありますので、重要な情報をか
ならず開示しなければなりません。IRでの開示項目の中には、経営に関するリ
スクがありますし、災害対策、BCPの具体的な構築を行っている会社が増えて
きています。

 しかし、IR部署をもたない多くの会社は、経営者がIRのトップです。何か
有事の際に、必要な情報が経営者に伝わらないと迅速、適切な行動を起こすこと
は出来ません。日ごろから現場で起きていることを把握しておかなければ、そう
した有事の際に適切な行動をとることは難しいでしょう。

 これは言うは易く、行うは難しの典型例で、なかなか現場の情報を詳細に把握
することは、日常的に心がけていたとしても実践は難しいです。経営者も生身の
人間ですし、そこで、有事における対応は、会社が小さな規模であったとしても、
サブマネージャーを事前に選んでおき、現場の情報収集を行ってもらうのが、現
実的な対策でしょう。

 多くの場合は、総務部長がその任を行いますが、実はメーカーであれば製造責
任者、サービス業(第三次産業)であれば、文字通りマネージャーがその任を遂
行できる環境にいます。
 なぜならば会社の形態によりますが、現場の長が有事の際に指導、行動を起こ
せるようにしておくことが重要です。

 実はBCP導入の効用のひとつは、中間管理職、若手に経営者意識をもたせる
ことがあります。BCPは会社の有事の際の行動を想定することですから、経営
への参加意識につながります。必然的に管理職養成プログラムとなり、会社の将
来への投資にもなりうるのです。

 BCPは災害対策のひとつとして理解されていますが、上記に述べた効用は小
さくなく、会社の未来塾でもあるのです。
              (ヤキン インコーポレーション、代表取締役)

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■inswatch facebook club   comment@inswatch    
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毎週、注目した記事を選んで、感想や意見などをコメントして頂く、名付けて
comment@inswatchを始めています。会社名等所属を明らかにしたfacebookのアカ
ウントをお持ちののinswatchの読者であれば、どなたでも参加できます。ご希望
の方は以下にアクセスして、≪グループへの参加を希望≫をクリック下さい。
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■インスプレス=績文堂 保険関連図書案内
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■編集後記                     
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 青森や山形、新潟など日本海に面した地方では、まだ記録的な大雪だというの
に、東京地方はなんとなく春めいてきた。先週末には街路樹のプラタナスが薄緑
色の芽が吹き出し、事務所裏の神田カトリック教会では結婚式が行なわれていた。
寒いとどうしても事務所近くで昼飯を済ますことになるのだが、少し暖かくなる
と足を伸ばそうという気分になる。そんな気分の時は、なんといってもナポリタ
ン・スパゲティということで、学生時代時間を過ごしたレンガ造りの古い店が集
まる一角にあるラドリオという落ち着いた店に入った。スパゲティは普通の喫茶
店で出されるものと変りはないが、その後のウインナーコーヒーが特別。もとも
と日本で初めてウィンナーコーヒーを出したのが自慢という店だけあって、カッ
プのコーヒーの上に山盛りのクリーム。飲み終えるとクリームがカップの底に残
るのではないかと思うのだが、不思議に飲み終えたカップの底はきれいで、青春
の想いとともに消え去る。あ、春だ。(石)http://blog.livedoor.jp/inswatch02 

 宮崎に行ってきた。地元の代理店のみなさんとの夜の交流も進み、芋焼酎のお
湯割りをどれほど飲んだか、最後に、美味しい焼鳥屋があると言うので、連れて
行ってくれたのが元祖焼き鳥丸万本店。10時過ぎの来店にもかかわらず1階のカ
ウンター席は満員、2階の座敷にあがる。皆でビールを飲んで待つことしばし。
この店の看板商品骨付きの地鶏もも焼き(1,100円)が、食べやすいように切って
銀の楕円の皿に乗せて出てきた。これに鳥のスープと生のきゅうりが添えられた
シンプルな構成だが、実に心憎い取り合わせである。早速、モモ焼きを口に運ぶ。
塩味の身で整えられた至ってシンプルな味付け、とっつきは幾分堅め、歯ごたえ
は抜群、強力な炭火の火力で一気に焼き上げたためか、香ばしくかつアツアツで、
周りカリカリ、噛むほどにジュワーッと肉のエキスがしみ出してきて、たまりま
せん。一通り平らげると最後は骨についた肉まで愛おしくしゃぶりまくるほどで
あった。地鶏料理は今やどこの居酒屋などでも見かけるメニューだが、同じ地鶏
料理かと思わせてくれるほどの感動が襲って目はウルウル、酔っ払った頭にガツ
ンと一撃食らわされたほどの衝撃であった。丸万のモモ焼きおそるべし、掛け値
なしに美味かったのであった。この後さらにおいしい馴染みの焼きソバ屋がある
と言ってさらに食べに行かれた方々もいたが流石に自重し宿へ、鶏肉は体に優し
く安心して食べられるとのおまじないを唱えつつ。(中、92.8 31.1 102)
http://blog.livedoor.jp/inswatch01/
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