(27)OASISとINSWATCH(1) Teal組織と経済企画庁

投稿日時 2022-1-22 10:33:57 | トピック: IT今昔物語 デジタルで再出発

インスウオッチ Vol.1121 2022.01.24 https://www.inswatch.co.jp/

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 前にお話しした中小企業診断士のネットワーク組織OASISに加え、INSWATCHを始めることで、仕事のベースが揃いました。ここからOASISとINSWATCHに私が関わった背景を、ちょっと俯瞰する形で、2つのキーワード、Teal組織とvirtual組織でお話しします。

 今回はTeal組織についてです。新しくインスウオッチに加わった伊藤さんが、前回紹介したレポート〈インスウオッチの事業承継 代表退任に当って〉を読んで、インスウオッチはティール(teal)な組織でないの?と感想を漏らされましたが、我が意を得たりで、大変うれしく思いました。

ブラックでもホワイトでもない「ティール(teal)な会社」とは?
https://ej.alc.co.jp/entry/20180201-book-teal

インスウオッチは、稲葉さんと私が引退したタイミングに、大変残念なことに石井さんが亡くなられ、どうなることかと心配しましたが、森田さんのネットワーク力で、伊藤さんと横山さんが加わり、2人の参加で益々teal度が増して行くのではと期待しています。

伊藤 糸野
https://www.inswatch.co.jp/writervalue.php?wid=100070
横山 沙織 
https://www.fpmama.com/lecturers/tokai/post_6/

teal組織は、コロナ禍で働き方が様変わりする中で、大企業の人事部門でも興味の的になっていますが、昭和の香りが残っているamber色の大企業もまだまだ多く、なかなかハードルは高そうです。一方で、私の経験から言えば、小さい組織ではハードルが低くなり、実現可能性が高まります。

 私がtealな組織に触れた最初は、前にお話しした1969年に経済企画庁に派遣された時でした。経済白書の執筆がミッションの課で、中がテーマ毎に官民合同の班が編成されていて、私は物価班に所属、正に私が理想としている〈知的で心地よい暮らし〉を満喫しました。

(3)第1のプラットフォーム(メインフレーム/端末システム)
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私が富士製鉄に入社したのは、ナンバー2の会社(当時の保険会社でいえば安田火災のポジション)の方が自由に働けるのではとの動機でしたが、やはりそこは大企業、amberな世界で、結構ストレスフルの生活を送っていましたので、物価班での解放感は半端でなく衝撃でした。

当時の企画庁の調査畑には一流のエコノミストを目指すためのキャリアパスと考えている方も多く、民間から派遣のスタッフも親元を離れての気安さがあり、自由にものが言える、いわいる心理的安全性が高い組織で、少人数で居心地の良いtealな世界を楽しみました。

 OASISではこの体験をもとにその再現に務めました。企業内診断士に呼びかけて作った、コンサルティング用の新商品開発をミッションにした組織で、副業によるネットワーク組織です。現在は大企業においても副業解禁の動きがありますが、当時は結構運営に苦労がありました。

 企画庁は正にアナログの世界でしたが、OASISはデジタルでtealな組織を創る試みでした。メーリングリストで情報共有を行ない、事務所を持たないvirtualな組織で、その経験をINSWATCHに引き継ぎました。次回はvirtualな組織を試みるきっかけとなった博多での体験をお話しします。

経営数理研究所代表 インスウオッチ客員研究員)
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