2007/11/20インスウオッチ掲載
━BSC mapで目標達成の道筋を示す━
ポストイットを使った知恵出しは如何でしたか?
既存顧客深堀と新規顧客開拓の2テーマについて、それぞれ2つずつ、重要と考える実施項目の抽出が終わったと思います。
では、抽出した4つの実施項目を、下記の《経営航海図》に記入して下さい。
これで、経営計画3点セットのなかで、一番目の《経営羅針盤》に続いて、2番目のフォーマットである《経営航海図》が完成します。
上記の《経営航海図》は、最近注目の経営管理手法である、バランススコアカード(BSC)で使われている戦略マップという仕組みをベースに、私が代理店向けに開発したものです。
この《経営航海図》は、今後1年程度を見越して、わが社として是非やっておかないといけない、重要項目が網羅されており、目標達成の道筋を示しています。
なかでも《STEP1 先ず、営業の足腰を強化する》と謳われている通り、代理店の共通の弱点である営業管理(赤枠で囲んだ部分)にスポットライトを当てています。
では、ここで、バランススコアカード(BSC)のアウトラインを解説します。
今までの経営管理は、ご存知のように、財務を中心とした結果論でした。
この流れを大きく変えつつあるのがBSCで、先進的企業を中心に、日本でも導入が活発化しています。
私のコンサルティング経験から見ても、社長のリーダーシップとスタッフ間の情報共有が旨くかみ合うと、BSCは大変効果を発揮します。
以下をご覧下さい。ポイントは《バランス》と《スコアカード》です。
BSCでは、4つの視点をベースに、原因と結果の流れ、即ち《因果》のバランスと、過去と現在と未来という《時の流れ》のバランスで捉えます。
具体的には、4つの視点を、それぞれ《戦略目標》という、わが社にとって重要と考える目標に分解し、因果の流れで結びます。
これが出来ると、もう一つのBSCの特徴である《スコアカード》を考えます。これは《戦略目標》が達成されたかどうかを定量的に測定するための指標を探すことです。
この指標をKPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)といい、それを順序立てて整理したものを《スコアカード》といいます。
私がBSCを気に入っているポイントは、BSCが、人と組織は学習によって成長するという、未来志向の性善説にたっていること、また、それらを定性的にあいまいに評価するのではなく、定量的にキッチリ評価する点です。
次回は8回目ですが、予定していた目次を一部変更して《経営航海月誌の運用 ━毎月PDCAを回す━》を追加で入れますのでよろしく。