2006/11/27インスウオッチ掲載
━毎月PDCAを回す━
前回バランススコアカード(BSC)では、経営について、4つの視点をベースに《因果》のバランスと《時の流れ》のバランスで捉え、更に4つの視点を《戦略目標》という、わが社にとって重要と考える目標に分解するという話をしました。
《戦略目標》については、ここでは、学習と成長の視点では《組織風土》《役割分担》、業務プロセスの視点では《営業管理》《顧客対応》、顧客の視点では《新規開拓》《既存深堀》と、6つに分解し具体的に記述しています。
これが出来ると、この6つの戦略目標それぞれについて、責任の所在を明らかにして、目標達成に向けて努力を重ねることになります。
責任分担については、上図のように《組織風土》《新規開拓》は社長の責任、《役割分担》《顧客対応》はバックオフィスチームの責任、《営業管理》《既存深堀》は営業スチームの責任とします。
この責任分担に応じて、設定した目標(KPI)に対して、具体的にやるべきことを《実施項目》と称します。
この実施項目を確実に実施に繋げる仕組みが、経営計画3点セットの3番目のフォーマットである《航海月誌》となります。
《航海月誌》は、私が通常PDCA管理表と称しているもので、P(Plan)→D(Do) →C(Check) →A(Action) →P(Plan)という、PDCAサイクルを確実に回すためのものです。
《航海月誌》の運用は以下の通りです。
月末に次月についてのP,Dを記入
P(Plan)
実施項目の狙いや背景を記入
D(Do)
次月にやるべき行動計画を記入
月末に当月についてのC,Aを記入
C(Check)
当月旨く出来たかどうか実施状況を記入
A(Action)
実施状況を踏まえ改善点があれば記入
以上が終わったら、新しい航海月誌を用意して、改善点を踏まえ、次月のP,Dを記入
以下サイクルを繰り返す
《実施項目》について実施が完全に出来たら、新しい《実施項目》を皆で考えて、同様にPDCAを回すことで、レベルアップを図ってください。これは、会社が存続する限り、永遠に続ける活動です。
ポイントは、このPDCAサイクルが定着するまで、社長が根気良く毎月直接関与して、実施状況をチェックすることです。責任追及の場にするのではなく、旨く行ったときには、キッチリ評価してあげて、場を盛り上げることが重要です。
次回から3回に渡り《航海月誌》を埋めながら、来月から具体的になにをなすべきかを考えます。