2006/12/18インスウオッチ掲載
━来月からのBOチームの仕事は?━
前々回は社長の、前回は営業チームの《航海月誌》を作成しましたが、今回はバックオフィスチームの仕事です。チームということですので、責任者をおいてPDCAサイクルを回してください。
これから挙げる実施項目は、STEP1のいわば基礎コースですので、既に出来ていることは飛ばして下さい。
また、書いてあることは例示ですので、社内の状況に合わないようでしたら、自由に変更して下さい。自分にしっくりこないと旨く回りません。
先ず、役割分担についてです。戦略目標は《バックオフィスを固め時間を生み出す》です。
事務を効率化して、営業スタッフを支援する時間を作るために、先ず、キャッシュレスとペーパーレスを徹底しましょう。
また、この2つを徹底することで、コンプライアンス上も大きな効果が得られますので、積極的に取り組んでください。
■実施項目1 現金3ない運動実施
現金を《受け取らない、置かない、支払わない》です。
一番難しいのは《受け取らない》ですが、まだごく一部とはいえ、100%キャッシュレスを達成した代理店も出てきています。
《置かない、支払わない》のポイントは、小口現金の廃止です。アスクルといったオンラインショップの活用、交通費を給料と一緒に清算するなどの工夫で可能です。
キャッシュレスの徹底は、事務の効率化に大変役に立ちます。
例えば、事務用品をうっかり切らして、現金を持って買いに走るといったことが出来なくなるといったプレッシャーだけでも、事務が締まってきます。
■実施項目2 整理整頓でペーパーレス
不要書類を廃棄するのが《整理》、残りの書類をファイリングするのが《整頓》です。
インスウオッチでおなじみのOSSの岡武社長にご報告頂いたレポート(Inswatch Solution Report 28号 2006/01/13)に、キャッシュレスに合わせて、ペーパーレスの取り組みについて詳しく載っていますので、是非、参考にして下さい。
岡武さんのケースでは、書類の約80%削減に成功、事務効率化に大いに寄与しました。
次は、顧客対応で、戦略目標は《更改肩代りで営業支援》です。
バックオフィスの顧客対応には、大きく分けて、お客様からの電話に答えるインバウンドと、こちらからお客様に電話するアウトバンドがあります。
バックオフィスでインバウンドに的確に答えるためには、お客様との対応履歴を即座にパソコンから参照出来なければならないので、代理店の現状から見ると、かなりハードルが高い仕事になります。
一方、アウトバンドは事前に準備が可能なので、インバウンドに比べて取り組みやすいといえます。なかでも、更改業務の肩代りは、大変、取り組みやすく、しかも効果が高いので、先ず、これから手がけて行きます。
■実施項目1 満期管理で割り振り
エクセルで満期管理表をつくり、先ず、営業担当者別に割り振ります。そのなかで、バックオフィスに任すべき顧客を特定していきます。
これによる典型的成功事例が《保険代理店ITハンドブック:風土改革と基礎的IT活用で売上倍増━トライアード━p162》に紹介されていますので、参考にして下さい。
http://www.inswatch.co.jp/book/book060.htm
■実施項目2 更改を非面談で実施
これをスムーズに実施するのは、勿論、トレーニングが必要ですが、アウトバンドなので比較的取り組みやすく、顧客対応内務スタッフ(CSR)の入門として最適です。
平均的代理店では、営業スタッフ一人当たりの顧客面談時間は、年間300時間程度で、そのうち100時間を、単純な更改契約に使っています。更改を非面談で実施することで、この時間を営業スタッフは、新規開拓や既存深堀に当てることが可能になります。
以上で、経営計画3点セット全てが完成しました。大変お疲れ様でした。
次回は、最終回として、この3点セットからポイントを抜き出して、要約(3分間スピーチ原稿)を作成します。