インスウオッチ Vol.1067 2021.01.11 https://www.inswatch.co.jp/
≪私は、年齢55歳、某大手メーカーで企画畑を長く歩いてきた。早期退職制導入を期に昨年思い切って退職し、中小企業診断士として、新たな一歩を踏み出している。≫という書き出しで、丁度25年前、保険毎日新聞(保毎)にコラムの連載をスタートしました。
http://www2.biglobe.ne.jp/~cho/columnBN/mcolumn.htm
これは当時保毎で損保版の編集長をしていた中崎さんとひょんな機会で知り合いになり、この連載を手始めにインスウオッチ発足の2000年までの間執筆の場をもらい、そのご縁で保険業界と全く無縁の私が、皆さんとご縁を結ぶことになりました。
当時インターネットのビジネス利用が立ち上がり始めていて、ビジネスがインターネットでネットワークされることで明るい未来が見えて来そうとの予感があり、お題を【ビジネスネットワーキング】としました。
http://www2.biglobe.ne.jp/~cho/columnBN/mainichi5.htm
ところがそれから25年、コロナ禍で図らずも我が国ではビジネスが旨くネットワークされていないことが露呈しました。これだけはっきりデジタル化の遅れが見える化したので、さすがの日本人も心を入れ替えるのではと考え、当時を振返りつつ【IT今昔物語 デジタルで再出発】というお題で、隔週での連載をスタートします。
我が国ITシステムの大きな問題は、官民とも、組織毎に屋上屋を重ねて独自の生態系をつくることでガラパゴス化し、お互いがネットワークされず、繋がりが大切という時代の流れについて行けなくなっていることです。
保険業界で見れば、米国では標準化が進み既に20年以上前に多数の代理店や保険会社が参加した保険比較見積りサイトが運用されていましたが、わが国では当時共同ゲートウエイの発足といった明るい兆しはありましたが、現状は残念ながら20年以上前の米国に未だキャッチアップ出来ていません。
保毎連載コラム(1999年1月〜保険代理店の情報化)
http://www2.biglobe.ne.jp/~cho/coiumDG/ren3.html
我が国では、業界での決まった手続き、いわゆる非競争的領域を皆で相談して標準化し、業界全体として生産性を上げるといった取組みが苦手ですが、今話題のデジタルトランスフォーメーション(DX)が、その解決の糸口になるのでないかと期待しています。
25年前のインターネットと同様、書店にDX本が溢れていますが、次回はもやもやして掴みどころのないDXという言葉の意味を考えて見ます。
(経営数理研究所代表 インスウオッチ客員研究員)
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