インスウオッチ Vol.1103 2021.09.21 https://www.inswatch.co.jp/
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OASISやRINGの会の関係などで、ボツボツ仕事を頂けるようになり、中小企業関係の補助金の受け取りや保険会社など大企業との仕事では、個人事業主では支障があることも多いので、経営数理研究所という名称で合資会社を設立しました。
合資会社は設立が容易で費用も安く、当時若い起業家の間で流行っていて、設立の手引書などが出版されており、私も自分で法務局に出向き設立手続きを済ませました。典型的なアナログの世界で、ごった返した法務局で悪戦苦闘した思い出があります。
もし今私が起業と考えると、オンラインでの設立支援もあり、当時と比べて大変便利になっています。以下の例に見るように、クラウドとそれを繋ぐAPIのお陰で、既存の会社がレガシーシステムで苦戦する中、新規の起業家の事業運営には、デジタル化で大きなアドバンテージがあります。
合同 会社 の 作り方 - 自分でカンタンに会社設立
https://bit.ly/3mDvIFo
会社名を経営数理研究所とつけましたが、経営数理とは「経営を数字で理解する」という意味を込めてつけた名前で、定量的な分析に基づく経営診断をメインに仕事をしようと考えました。この原点は、この連載の第3回でお話しした経済企画庁への派遣です。
(3)第1のプラットフォーム(メインフレーム/端末システム)
http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=176
対象となる経済現象を因果の流れに沿ってフローチャートで表現、それをいくつかのブロックに分け、それぞれを重回帰分析といわれる手法で測定、モデル化して、それを分析するという作業を企画庁でしました。これはメインフレームの計算能力で初めて実現したもので大変貴重な経験でした。
重回帰分析とは
https://bit.ly/38PdqJ6
当時私が作っていたものはせいぜい10本程度のモデルでしたが、その連立方程式をメインフレームで解くのは結構大変でした。現在では数百本のモデルが稼働していて、日経新聞の〈NEEDS日本経済モデル〉が有名で、経済動向に関心の深い方はお耳にしたことがあると思います。
NEEDS日本経済モデル
https://www.nikkei.co.jp/needs/services/needs-model/
NEEDSをつかった最新予測が8月27日に発表されましたが、OECD世界モデルでの予測を見ると、わが国の2022年の成長見通しが、G7で最低となっています。コロナ禍で日本はG7で一番被害が少ないと考えていますが、どうなっているのでしょうか?
21年度の実質成長率は3.8%、22年度は3.4% NEEDS
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOMG272830X20C21A8000000/
OECDの経済見通しは明るくなっているが復興は均一ではない
https://bit.ly/3jRuzbh
「経営を数字で理解する」というテーマで仕事をスタートし、それに合うフレームワークを探したところたどり着いたのが、バランススコア―カード(BSC)です。上記の計量経済モデルと酷似した構造で、大変フィット感のあるものでした。次回からちょっと寄り道をしてBSCの解説をします。
(経営数理研究所代表 インスウオッチ客員研究員)
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