インスウオッチ Vol.1160 2022.11.21 https://www.inswatch.co.jp/
前回>http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=221
バックナンバー>https://bit.ly/3mi2CJN
Compact Agencyという代理店モデルを、インスウオッチで2005年末に提案して、大きな反響を呼びました。おおむね10人を超えるあたりから、社長の目が届きにくくなり、高度な組織能力が必要となるので、先ずは大型化への一里塚として提案したモデルです。
Compact Agencyのすすめ 2005.11.15
https://bit.ly/3T7PV2o
ポイントは全員参加型経営で、社長以下スタッフ全員が一同に会し、報告、連絡、相談(報連相)して、物事を決めていくスタイルで、‖断即決で動きが早い∋纏の仕組みが簡単ですむ社長の思いを伝えやすいというメリットのある組織になります。
Compact Agency Modelが大きな反響を呼んだのは、インスウオッチ読者の大多数が、スタッフ10人以下の損保代理店だったためで、反響に気を良くして、前回、前々回にお話した〈保険代理店ITハンドブック〉の知見もいれて、私の渋谷事務所で以下の研修を始めました。
1日で創るクイック経営計画 2006.03
http://cho.eforum.biz/pdf/quickplan.pdf
研修の目標としては、経営成熟度で2ランクを確実に達成して、営業と事務の役割分担を確立、契約を顧客に紐付けられる第2世代の代理店システムの導入を図ることで、次の企業化に向けての基礎固めを目指そうというものでした。
この研修は、社長の想いを形にして、その実現への道筋を、社長、営業責任者、バックオフィス責任者(3者) との間で共有し、それをどのように実行するかを学ぶというもので、バランススコアカード(BSC)の仕組みを使って、以下の経営計画3点セットを作成します。
◆経営羅針盤(目標の設定)上記PDFの6ページ
研修に先立ち事前に社長が作成。研修の最初に発表、決意表明。
◆経営航海図(目標達成への道筋)14ページ
経営成熟度診断(BSCの項目に沿って6つにブレークダウン)を、3者で事前に行ない、すり合せの上、研修に参加 9〜10ページ
経営成熟度診断とIT着こなし度診断をベースに、業務改革課題と IT 化の課題を研修で抽出。
◆経営航海月誌(実行の管理)15、16、17ページ
6つのテーマを、社長は組織風土と新規開拓、営業チームは営業管理と既存深堀、バックオフィスチームは役割分担と顧客対応と、それぞれ3者で責任分担、業務改革課題を実行。研修では、具体例で実施項目、目標値を決めてPDCAを回す方法論を学び、作成の演習を実施。
幸いこの研修は好評で、渋谷の事務所での実施に加え、地方を訪問する機会も増え、趣味のローカル鉄道の旅も出来て、楽しい思いをさせてもらいました。この3点セットは、読者の皆さんが現在お持ちの経営計画をレビューするのに、今でも役立つと思いますので、よろしければお使いください。
追伸
ここで目標にした営業正社員1人当り2500万円の生産性は、現在尾籠さんがインスウオッチで連載中の〈生産性1500万円モデル〉とほぼ同等のレベルで、失われた20年でやっと追い付いた感じです。尾籠さんは高度な内容をやさしい言葉にする達人で、以下の本も読みやすくお勧めです。
保険代理店の生産性1500万円モデル
https://www.homai.co.jp/mokuroku/08-006.htm
(経営数理研究所代表 インスウオッチ客員研究員)
http://cho.eforum.biz/modules/xoopsfaq/index.php?cat_id=7
次回>http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=223