インスウオッチ連載070129
前回、営業管理上の色々な問題を解決するために、BSC営業日報は、以下の3つの特徴を持っていると説明しましたが、今回は1番目の特徴をお話します。
1. 種目別手数料率を参照することで、概算ですが、営業スタッフそれぞれが、時々刻々、自分の売上(手数料)を確認できること
2. 入力項目の殆どをプルダウンメニュー化することで、1日15分程度で日報記入を出来るようにしたこと
3. エクセルで出来ているので、エクセルのピボットテーブル機能を使うと、様々な定量的な分析が、その場で極めて簡単に可能なこと
この1番目の問題は、前にもご説明したように、手数料の計算が、大変複雑なだけでなく、様々な事後清算の仕組みも加わり、営業管理上必須の条件である、時々刻々営業成績を捉えることが、代理店にとって困難になっていることへの対策です。
ダウンロードしたBSC営業日報(エクセル)の最初に、《記入に当っての準備》という以下の説明がありますが、ここにあるように《前年度実績手数料率》と《当月売上目標》を記入してから、日報を使い始めてください。
■ 前年度実績手数料率の記入
右側の中ほど水色の部分に御社の種目別数字を%で記入下さい。
これで、概算ですが時々刻々、あなたの売上実績(手数料)が分ります。
■ 当月売上目標の記入
右側下ピンク色の部分に、(新規売上額目標+更改上乗せ額目標)を記入して下さい。
これで時々刻々、後いくら売上が必要か分かります。
(この目標は、新規と既存顧客の上乗せ分を足し合わせた、即ち、各月の売上増加目標値を記入して下さい)
これは、実は、製造業で複雑なコスト計算が必要な時に良く用いられる《予定原価計算》の考え方を応用したもので、種目別に手数料を登録すれば、御社のスタッフ別売上が、営業管理上十分な精度で、時々刻々得られます。
この《予定原価計算》は、随分昔の話ですが、私が1963年に鉄鋼会社に入社し、ある小さな工場に配属になり、製造原価計算にかかわり学んだことです。
予定原価計算についてご興味のある方はこちらをご覧下さい。
http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_494.html
次回は、BSC営業日報の2番目の特徴、プルダウンメニューについてお話します。
インスウオッチ発行人
(中小企業診断士 ITコーディネータ)
保険代理店の営業管理 バックナンバー
1.昨年一年の営業成績は?
http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=31
2.保険会社は当てにしない
http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=32
3.営業日報に対するアレルギー
http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=33
4.BSC営業日報の特徴
http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=34