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投稿者: webmaster 投稿日時: 2013-5-22 8:54:41 (1078 ヒット)

inswatch Vol.668 2013.05.20
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
保険代理店の経営管理(2)               長   忠
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 年度決算の数字が決算翌月前半に実質的に固まっていますか?

   前回レポートはこちらから → http://p.tl/Q8ob

 今回の経営管理に関するアンケートで、決算の数字が実質的に固まる時期をお
聞きしましたが、決算翌月前半が30%、決算翌月後半が37%、決算翌々月が33%
となりました。

 皆さんは如何ですか?まだまだ、決算翌月前半に固まるという企業は少数派で
すが、経営管理のプランニングサイクルを素早く回すために、早めに数字を固め
るように努力をして下さい。

 年度決算の使い道は大きく分けて3つです。税金を納めるため、利害関係者に
示すため、それと今回のテーマの経営管理のためです。利害関係者というのはち
ょっと分りにくいので例をあげて補足します。

 主な利害関係者には銀行や取引先が挙げられます。典型的な例として銀行から
融資を受ける時や公共団体の入札に参加する時に決算書が必要となります。代理
店においても、保険会社から提示を求められるケースが今後増えそうです。

 税務署のためにいやいや作成しているのではないかと疑いたくなるような、決
算書を締切りギリギリになんとか間に合わせるというケースも結構多いですが、
これでは年度のスタートが遅れ、アクションが後手後手になってしまいます。

◆本連載へのご質問はinswatch facebook clubで受け付けています。
 会社名等所属を明らかにしたfacebookのアカウントをお持ちの読者であればど
なたでも参加できます。
  ★inswatch facebook club★
   ↓   ↓    ↓
 http://www.facebook.com/groups/401651539860729/

◆3月または4月が決算月の企業は代理店e診断をお受け下さい。
 この連載に合せ、代理店向けのオンライン無料経営診断をスタートしています。
3月決算の企業は今月が締切りですので、早めの受診をお勧めします。
  ★代理店e診断★
  ↓  ↓  ↓
 http://cho.eforum.biz/

         (経営数理研究所代表、中小企業診断士 ITコーディネータ )


投稿者: webmaster 投稿日時: 2013-4-15 15:09:36 (1075 ヒット)

inswatch Vol.663 2013.04.15
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
保険代理店の経営管理(1)               長   忠
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 代理店の経営管理10の質問

 先ず、以下10の質問にYES NOで答えて、YESの数を数えて下さい。

◆年度決算の数字が決算翌月前半に実質的に固まっていますか?

◆月次試算表を作成していますか?

◆顧問税理士より財務診断を受けたことがありますか?

◆中長期経営計画を策定していますか?

◆毎年定期的に中長期計画の見直し(ローリングプラン)を行っていますか?

◆年度経営計画を策定していますか?

◆4半期毎に年度計画の見直しを行っていますか?

◆月次営業計画を策定していますか?

◆週間で営業スケジュールを立てていますか?

◆営業日報を付けていますか?

 いくつYESと答えられましたか?

 この質問は私が代理店の経営管理で必要と考えている10項目で、先日実施した
読者に対するアンケートの質問項目となっています。10項目全てYESが望ましい
と考えていますが、これはかなりハードルが高いようで、今回アンケート回答63
社のなかではゼロでした。一方で、YESの数9点が10社、8点が13社と、回答者
の3分の1以上が8点以上の高得点を上げていて、インスウオッチ読者のレベルの
高さに一安心しました。

 これから、この項目に沿ってアンケート結果などを参照しながら、保険代理店
の経営管理をテーマに、月一回のペースで1年間連載を行なう予定です。なお、
連載に合せて、経営管理に関するトピックスの提供や情報交換をinswatch
facebook clubで行なう予定です。会社名等所属を明らかにしたfacebookのアカ
ウントをお持ちの読者であれば、どなたでも参加できます。以下にアクセスして
右上の≪グループへの参加を希望≫をクリックしてご参加下さい。
http://www.facebook.com/groups/401651539860729/

 2月または3月が決算月ですか? ★代理店e診断★
この連載に合せ、代理店向けのオンライン無料経営診断をスタートします。
決算の数字が固まったら、以下にアクセスして、早めの受診をお勧めします。
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http://cho.eforum.biz/


      (経営数理研究所代表、中小企業診断士 ITコーディネータ )


投稿者: webmaster 投稿日時: 2013-3-25 18:54:17 (1253 ヒット)

==for agents ofinsurance================================weekly=========

         【 inswatch 】Vol.660

===============================================Vol.660 2013.03.25=======

*配信先電子メールアドレス変更の場合の手続きは、最後のところをご覧下さい。
*バックナンバー閲覧サービスは本マガジン最後のところに検索の利用方法を明
示していますのでご覧ください。(パスワード、IDも表示してあります)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■ RINGの会「第15会オープンセミナー」(6月15日)の案内
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 全国のプロ代理店の情報交流組織、一般社団法人RINGの会は6月15日(土曜)に
横浜みなとみらいのパシフィコ横浜・国立大ホールで第15回オープンセミナーを
開催する。今回のテーマは「主役交代!?〜その最前線を知れば、変革の道筋が
読める〜」午前9時受付開始、10時開演、セミナーは3部構成、3つの切り口で
「主役交代」について踏み込んでディスカッションをする。15周年ということで、
1500人の来場を見込む。
◆第1部パネルディスカッション「本質探求」募集規制で保険流通はどう変わる?
◆第2部パネルディスカッション「世代交代の光と影」
◆第3部 「百花繚乱!!」女性躍進の最前線、業界の発展を支える現場のホンネ
◇セミナー参加費1万円(昼の弁当、お茶付き)、 懇親会(参加希望者のみ)参
加費8千円
◇詳細ならびに申込みは下記のHPから受付中です。
http://ring-web.net/os/
◇展示ブース案内は下記HPから。ブース出展企業募集中。
http://ring-web.net/os/exhibit/

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 ■■■ もくじ ■■■                        
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0】め・て・みみ
     =「たまたま専属」=
【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
     =金融審、「保険募集・販売ルールのあり方」で方向示す=
【2】過去の成功と闘う(7)                 金 斗 雲
     =保険ショップの新しい成功=
【3】最近話題となるリスクとリスク対策について(60)     行木  隆
     =「保険代理店のBCPについて考える(6)」=
【4】激動の時代に必要な保険代理店のマーケティング(35)   安東 邦彦
     =平凡な人材が非凡な成果をあげる組織をつくれ!(4)=
【5】保険ウオッチング                    坂本 嘉輝
     =キプロスで気をもむ決算直前状況=
【6】『もしシェイクスピアがリスクマネージャーだったら』(20) 村田  稔
     =社内コンパ=
 ■ RINGの会「第15回オープンセミナー」(6月15日)のご案内
 ■ 新刊紹介  法人・富裕層への「生命保険セールス術」  嶋田 雅嗣著
 ■ インスプレス=績文堂 保険関連図書案内
 ■ 編集後記
 ■ 配信先電子メールアドレス変更のご案内
 ■ 投稿方法・バックナンバー閲覧サービスのご案内
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【0】め・て・みみ                           
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 「たまたま専属」

 以前から気になっているのが、我が国の専属代理店という制度だ。損保で1社
とのみ取引している代理店のことを指すが、米国のキャプティブエージェントと
はかなり異なっている。米国の場合、例えばこのような、ダイレクトライターと
いう排他的専属代理店システムをとるステートファーム社の場合、保険会社の経
営コントロールが極めて強い制度運営となっている。代理店は、一定営業区域内
での販売権を有するが、1代限りで後継者指名権も原則ない、定年性もあり、事
務所経費の補助や、時間外のサービス対応なども会社が提供して地域ボランティ
ア活動を支援するなど、3名ほどの小規模で営めるスタイルとなっており、いわ
ば排他的従属代理店モデルである。家計・個人分野を中心に保険料面でも競争優
位な水準を用意し、その分手数料も低い。このような専属制を日本に導入したら
どうなるか。かつてある専属代理店店主が、子供への継承権がないと聞き血相を
変えて、そんな制度を取り入れるなら、取引をやめると怒りだしたのが印象的だ
った。

 日本の専属代理店の場合、これとは大いに異なる。保険会社は、研修制度を用
意し、一定期間、独立を支援するが、その後は組織化へのサポート・支援はする
が、基本は代理店の自立に委ね、手数料ポイントで方向付けをする。いうなれば
基本自由放任で、代理店施策で外から縛る方式だ。
 この形態は、中途半端な感じがする。保険会社が本格的に専属化を図るなら、
コストをかけ、積極介入すべきだが、代理てbんの間正面を含めるとおいそれと
はいかない。直資モデルはその代替モデルかもしれない。そこまでコストをかけ
ないで、あくまで精神主義で忠誠を求め、ポイントで方向付けをするにとどまる。
まして顧客指向より、保険会社事情の効率化追求のため規模大型化を誘導するな
どかなりの混乱ぶりもみられる。
 米国では、インデペンデントエージェントという、複数保保険会社を相手に取
引をする代理店モデルがあり、「独立代理店」とも呼ばれているが、日本の乗合
代理店と形態は近いが、これまた似て非なるものである。日本の場合、概して保
険会社への依存性とその裏返しの反発が強いのとは対照的に、保険会社と互角か
つ独自の業務力を有している点でこれまた、大きく異なる。この辺の事情は野田
節子著『保険代理店のサバイバル戦略ー米国の独立エージェンシーにみる成功の
秘訣』(保険毎日新聞社刊)に詳しいので参照されたい。

 日本の場合は、専属代理店も、たまたま、最初に取引し、育てられ、それゆえ
感覚的に愛着や憎悪を持たざるを得なかったケースがほとんどで、その事業特性
は、スモールビジネスを基調としつつ、自分で後継者を選ぶことを含め、独立経
営者志向が強いのが特徴的で、自社ブランドやマーケット・顧客へのこだわりは
半端ではない。しかも損保では1社取引でも、生保は数社と取引していても、専
属代理店と呼び続けるなど、呼び方自体も問題で、複雑怪奇である。ソロソロ破
綻著しい精神主義はやめにして、保険会社も、代理店の独立志向を認める大人の
対応をし、顧客志向という観点から、現実を見据え、代理店の資質・品質をより
重視した、より地に足のついた取引関係に衣替えしてはいかがだろうか。
                             (中崎 章夫)

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【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
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 金融審、「保険募集・販売ルールのあり方」で方向示す

◇乗合代理店の募集行為、募集時の意向把握、規制の適用範囲
 金融審議会の「保険商品・サービスの提供等に関するワーキング・グループ」
の議論が12回目を終了し、詰めの段階に入ってきている。同会合は「保険商品
サービスのあり方」および「保険募集・販売ルールのあり方」の2テーマを柱に
論議が行なわれてきたが、特に「保険募集・販売ルールのあり方」を巡る論議に
時間が費やされてきた。その中では主に乗合代理店の募集のあり方や募集行為に
ついて新たな規制の方向を含めた論議が行なわれてきたが、それぞれの課題につ
いて一定の方向性も示されてきている。以下「保険募集・販売ルールのあり方」
について議論の概要をまとめてみた。
「保険募集・販売ルールのあり方」の論議を大別すると、3つの点を中心とした
議論が行なわれてきたといえる。まず第1点目は乗合代理店(主に来店型店舗)
の「公平・中立」の標榜、手数料の開示、規模等に応じた態勢整備、推奨・提案
における商品の絞り込みの説明義務、委託型募集人及び傘下のフランチャイジー
や委託型募集人の管理・指導・教育の強化など。2点目は募集時の意向把握のあ
り方について。そして3点目は募集・販売規制の適用範囲(コールセンター、保
険比較サイト、FP等のコンサルティングなどの紹介行為)の明確化だ。

◇「公平・中立」と立場の明確化、意向把握
 まず第1点目では来店型店舗などの募集について「手数料の高い商品を奨めて
いるのではないか」、「公平・中立を標榜しているが、顧客に誤解を与える恐れ
がある」との疑義から「公平・中立」を標榜するなら手数料開示が必要との意見
も出された。WGの論議では、「公平・中立」の標榜は禁止しないが、乗合代理店
は保険会社の委託を受けていることの立場の明確化や複数商品から特定商品を推
奨する理由説明の必要性などの方向が示された。また、「手数料の開示」につい
ては、商品によって異なるなど複雑でかえって顧客に誤解を与えるとの観点から、
当局によるチェックに委ねる方向だ。
 また、乗合代理店の多店舗化・フランチャイズ化、さらには委託型募集人の増
加に対応して、その管理や指導・教育などの態勢整備が求められた。とりわけ、
委託型募集人については雇用者同様の管理・指導が求められることになりそうだ。

 第2点目の募集時の意向把握については、「顧客の意向を把握し、意向に合っ
た保険商品を提案する」という義務規定を法律上設け、その具体的な手法はそれ
ぞれの募集形態や各社に委ねるが、意向確認も含めた一連のプロセスについては
監督指針で示されることになる。なお、これまでの論議では商品提案・説明前の
意向確認(意向把握書面)や現在の意向確認書面の見直しによる募集プロセス全
体の透明性等の方向も示されており、今後、具体的な雛形作りが行なわれること
となる。

◇次回は募集・販売規制の適用範囲で論議
 第3点目の募集・販売規制の適用範囲では、保険募集行為の基準について「保
険会社または保険募集人から報酬を受け取ること、かつ具体的な保険商品の推奨・
説明を行なうもの」との定義がなされ、それに基づき−コールセンターのオペレ
ーターの行為(業者のオペレータを使用人として使う場合、保険代理店の指導・
監督が十分及ぶかどうか)、保険比較サイト(特定保険会社への誘導やインセン
ティブの有無)、FP等のコンサルティング(特定代理店への誘導等、単なる紹
介なのか、コンサルなのかの区別)、見込客保険募集人に紹介する行為(紹介料
としては算定方法がそぐわない)−等についての論議がされてきた。
 議論では、主に特定保険会社や誘導や金銭的(紹介手数料)側面からのアプロ
ーチがなされたが、次回(13回目)にはこうした議論を踏まえ、募集・販売規制
の適用範囲一定の線引きが示されるものと見られる。
                             (石井 秀樹)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【2】過去の成功と闘う(7)                 金 斗 雲
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 保険ショップの新しい成功

◇大きく統合した会社に、就職人気が集まる不思議
 保険会社の本社ビルは、都市銀行と同じく堂々と立派だ。保険会社の巨大なビ
ルを見上げると、絶望的な1990年代を経た今でも、かつて成功した時代の威風が
まだ残っている。不思議な感覚に囚われてしまう。1990年代は保険業界の苦難の
時期だった。生命保険会社の幾つかは破綻し外資に買収され社名をカタカナに変
えた。損害保険会社は生き残りをかけて、憑かれたように大規模化のために合併
に狂奔した。波乱の時代を経て、2010年代になると、大規模化し生き残った会社
が中心となって日本の保険市場は寡占化して安定し、大規模化は安定を約束する
との幻想はなお続いている。幻想は就職市場でも続いている。最近の就職人気ラ
ンキングでも、保険会社大手社は銀行大手行とともに上位に並んでいる。本当に
不思議だ。

◇今でもなお残る大規模・統合モデルの成功体験
 大規模保険会社の事業モデルの基本は、統合モデルである。商品は自前で開発
し、販売チャネルは自前で時間をかけて構築し、保険金支払サービスは自前で構
築する。海外では大手社であっても全てを統合する事業モデルを採用していると
は限らない。また、社員は、どの部門でも適応できる能力がある、新卒者を採用
する。専門性に着目した採用を基にした、専門家が分業する体制ではなく、適応
力がある有能なゼネラルスタッフが各部門に配置される統合体制である。中小規
模の会社はどうか。大手社の統合的モデルを小規模化しただけで、同じ統合モデ
ルだ。
ビジネスモデルだけでなく、人材も統合的であることが好まれる。なんでもでき
る適応力が重要で、専門特化は好まれない。新卒採用でも学生時代の専門科目に
関心は向けられず、入社後の適応力、組織内での協調性の程度に関心が行く。

◇保険販売プロセスの統合モデル
 統合モデルが無意識の前提となっているのは、会社組織、人材だけでなく、保
険販売プロセスも同じである。営業職員の評価制度、代理店の資格種別制度でも、
有能で適応力がある個人が、見込み客の開拓、保険ニーズの喚起、保険加入の説
得、保険加入のクロージング、その後の事務処理までのプロセスを一貫して行う
ことが、当然の前提となっている。
 しかし、販売プロセスの工程は分解して、専門的な人材が分業するモデルも可
能である。見込み客の開拓を専門的に行う者、ニーズの喚起を専門的に行う者、
事務処理をする者は、それぞれの工程を専門的に担当して、やり方次第ではより
高い成果を上げることが出来る。工程分業モデルの新しい成功事例が、最近盛行
している保険ショップである。保険ショップが成功しているのは、顧客層の変化
に対応したからだ。保険、特に生命保険を安くしたいと考えている人々に、中立
的立場から各社商品の比較をし、助言をしているからだ。顧客が保険についてよ
く知るようになったからだ。これらは皆正しい。しかし、成功した理由はまだあ
る。それは、販売プロセスに新しい工程分業モデルを持ち込んだからだ。

◇保険ショップの販売プロセス工程の分業モデル
 これまでの発想では、有能な個人が、見込み客の開拓、保険ニーズの喚起、保
険加入の説得、保険加入のクロージング、その後の事務処理までのプロセスを一
貫して行う統合モデルが前提であった。これに対して、保険ショップでは、見込
み客の開拓、保険ニーズの喚起までを広告媒体によるマーケティング手法で実行
し、保険ショップに誘導した保険加入希望者に対して保険ショップの担当者が、
顧客自身が自己の問題を理解し、問題解決する手段としての保険の必要性を説得
し、さらに顧客の便益を理解説明している。販売プロセスの工程分業モデルであ
る。有能な一人のセールスパーソンが工程の最初から最後まで一貫処理を行うこ
とを目指す保険販売者の育成が不可欠との考え方を放棄し、保険ショップは、販
売プロセスに分業モデルを導入したのである。
 ある保険ショップの経営者の弁。自分はかつて生命保険セールスのトップ優績
者だった。独立して法人組織の代理店を設立し、雇用した職員を優秀なセールス
パーソンに育てるべく渾身の努力を重ねたが、旨くいかなかった。見込み客の開
拓、見込み客の紹介、保険加入の動機付けには、セールスをする者が魅力的で好
かれるタイプでないと難しい。しかし、そうでないタイプの者でも、親切丁寧に
顧客に説明することが出来る。来店した保険加入希望者に親切丁寧に対応し、好
評を得ていることが多い

◇保険ショップにおける資源開発の知恵
 これまで多くの保険会社は、営業職員あるいは特別研修生を採用し、育成して
きた。多くの採用者から、極少ない成績優秀者を生み出す一方、多くの退職者を
出してきた。このため、前述の経営者は、保険ショップ担当者の採用には困らな
かったという。極少ない成績優秀者とならなかった多くの者に眠っていた能力は、
目に見えず隠れたままの人的な資源だったのである。
 眠っていた人的資源の開発に力を入れてきた事例は、イノベーションが進んで
きた他の業界にはが多くある。衰退が報道される日本酒業界は、実はヌーベルバ
ーグの時代になっている。多くの小さな蔵元が、従来にはない洗練された高水準
の酒を競って生み出している。その中で、良質の酒を生み出している、ある蔵元
は、杜氏を含め7人しかいない。その作業分担は、杜氏が中心となり、社長が経
営の片手間で参加し、営業マンが営業の傍ら参加し、残る4人が地元のシルバー
人材センターから派遣の定年退職者だ。この定年退職者達は旨い酒を誰よりも早
く呑めることに魅力を感じて参加したという。酒造りの仕事は、定年までの仕事
は異なり、独特の繊細な感覚かつ特別の清潔さが求められるが、かれらはそれま
で見いだされなかった隠れた能力を発揮して成果を上げている。
 統合モデルの延長の発想が一般的な保険業界の中には、単に定年退職者を低い
報酬で同じ仕事を与える事例が多い。これは、旧来の個人別統合的業務をただ組
み合わせる分業形態である。これでは、前述の創造的な分業形態とは言えないだ
ろう。
 分業モデルが成功している裏には、資源にあって見えなかった隠れた価値を引
き出す知恵があることが多い。保険ショップには、それがある。保険ショップの
新しい成功には、従来の大規模・統合モデルにはない知恵がある。保険業界も、
見えなかった隠れた価値を引き出す知恵が、新しいモデルを生み出し始めている
かもしれない。
                          (保険リサーチャー)

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【3】最近話題となるリスクとリスク対策について(60)     行木  隆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 「保険代理店のBCPについて考える(6)」

 前回は、BCPの策定について、基本方針の策定と早期復旧させるべき中核事業
と重要業務の選定、その目標復旧時間の設定について触れました。今回は、被害
想定の確認についてとなります。目標設定時間を決めた上での被害想定の確認は
具体的な対策を練ることに繋がります。
 被害想定の確認をし、保険会社などの取引先、社員やお客様と共有することで
お互いの具体的な対応策のイメージをつかむことができます。このことは、お客
様に対してもBCPの策定の重要性についての意識を高めることになると思います。

 まずは、自社の事務所がある地域周辺、保険代理店はお客様のところへ訪問す
ることが多いことからお客様がいる地域の周辺について、被害の想定をします。
地域周辺についての被害については、各都道府県、市区町村のHPなどで公開され
ている情報がありますので、確認しながら想定してみるのがよいと思います。

 そして、次に自社の事務所がある施設と設備、役員・社員、物流、情報などに
ついて被害を想定していきます。地域によって想定する災害の内容は異なってき
ますが、具体的に想定していきます。例えば、地震、津波が想定される地域では、
地震により設備、什器類が倒れて故障したりします。耐震構造にもよりますが、
建物が被害を受けることが想定されます。津波の場合、建物、設備が流されてし
まったり、浸水してしまったり、電気やガスを受け取るための設備等が使えなく
なってしまうことなども考えられます。社員が社内外で怪我をしてしまうことも
あります。

 インフラの停止による影響も考えます。停電したり、ガスや水道の停止、下水
道が使えなくなったり、固定電話や携帯電話が繋がりにくかったり、使えなくな
ったりします。石油の供給不足や道路が通れなかったり、電車やバスが運休にな
ったりします。郵便物なども届かなくなってしまうことも考えられます。インフ
ラについては、復旧時間がどれくらいかかるものなのかを想定しておく必要があ
ります。

 また、付随的影響として、家族での行動や怪我など様々な理由で活動ができる
社員が限られてしまうことや、社員の安否が確認できず連絡がとれなくなること
も考えられます。設備、サーバー、パソコン等が破損しても業者に連絡が取れな
くて修理ができなかったり、サーバーやパソコンの破損によって顧客情報が消失
してしまったり、保険契約などを確認するためのシステムが利用できなくなって
しまうことも考えられます。火災や津波などによって紙ベースで保管している顧
客情報が消失してしまうなど様々な被害の想定ができます。

 被害想定の確認について、どんなことが想定されるかについては、まずはご自
身で考えることが重要ですが、すでに経験をされた保険代理店から学ばせていた
だくことが必要だと思います。被害想定の確認ができれば、次は具体的な対策を
考えていくことになります。
                      (株式会社KABTO 代表取締役)
http://www.kabto.com

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【4】激動の時代に必要な保険代理店のマーケティング(35)   安東 邦彦
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〜平凡な人材が非凡な成果をあげる組織をつくれ!(4)〜

◇所長の売上が全体の8割!?
 ある税理士事務所から受けた相談です。
「売上の8割は私(所長)が稼いでいる。私以外が売上を上げられるようにして
欲しい…」というのです。
 この事務所は財務のコンサルティングをウリにしていて、その相談に対応でき
るのは、高度な専門知識をもつ所長だけ。そのため、所長に仕事が集中してしま
い、順調にお客さんを増やすことが出来なくなっていましたのです。これは、専
門性の高い分野の仕事によく見られる相談であり、知識や技能が個人に蓄積され
るため、“できる人”だけ忙しくなってしまうのです。

◇着物の小売業でも同じ
 着物の小売業の社長から受けた相談です。
「ベテランの社員は業績を伸ばしているが、若手が育たない。社員による売上の
ばらつきを何とかしたい」というのです。
 この会社では、来店したお客さんについて接客担当が、商品紹介、商品選びの
手伝い、販売、販売後のやり取りを一貫して担う方法を取っていました。ベテラ
ンスタッフは、すべての仕事をそつなくこなします。一方、経験の浅いスタッフ
の仕事には、どうしでもムラがでます。
 接客は得意だけど押しが弱くて販売できないとか、商品知識は豊富だけれど愛
想がいまいちとか、売るのはうまいけれど、その後のフォローが下手でリピータ
ーが獲得できないといった得意と不得意があったのです。

◇税理士事務所の解決策は
 最初の税理士事務所では、所長の仕事を分解することからはじめました。所長
が忙しい理由を明らかにしたかったのです。分解してみてわかったことは、顧客
データの管理、見込み先の絞込み、アポ入れ、提案資料の作成、定期訪問、月次
試算表の作成など、所長でなくてもできる仕事も抱え込んでいるという事実です。
 そこで、本当に所長しかできない仕事(相続対策、資金繰り相談、経営相談)
に集中するために、所長と新人を2人1組で顧客に対応することにしたのです。
つまり、専門性の高い業務はベテランである所長が担当し、それ以外の業務は新
人が担当するという分業制です。
 その結果、忙しさは解消され、効率よくお客さんを増やせるようになりました。

◇着物の小売業でも同じ
 仕事を分解して、効率よく振り分けるという方法で、着物の小売店の販売シス
テムも大きく変わりました。
 具体的には、接客は笑顔の愛らしい新人が担当し、商品説明は知識豊富な中堅
社員、最後は呉服屋の女将が出てきて、「着物は一生モノですから…」と最後の
一押しをします。販売後のフォローは、お客さま担当係がそれぞれ専門的に行う
システムにつくり変えたのです。このように業務プロセスを分けることで、販売
数を急激に伸ばすことができました。

◇保険代理業も同じでは…
 これらの例からもわかるとおり、メンバーが自分の得意な能力を発揮しやすい
システムを作れば、会社全体の力が大きくなり、成果も出やすくなります。ただ
し、それだけでは、「出来ることだけやる」「出来ることしかやらなくてよい会
社」になってしまいます。
 そこで、各業務に優れた人達が、ほかのスタッフに教える教育制度が必要にな
ります。専門性を発揮できるようにして、短期的な成果をあげると共に、教育制
度をつくって長期的な視点で全体の能力を向上させていくことが求められるので
す。保険代理業のように営業スキルや専門知識が必要な仕事は、属人的な仕事に
なりがちです。しかし、顧客に価値を提供し続けるためには、属人的なスキルに
頼らない仕組みと教育制度が必要不可欠です。
 是非、現状を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
                (株式会社ブレインマークス 代表取締役)
http://www.hoken-kachi.com
★新刊がでました!「平凡な仕事をすごいプロジェクトに変える教科書」
http://www.brain-marks.com/sugo_pro/index.html 

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【5】保険ウオッチング                    坂本 嘉輝
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 キプロスで気をもむ決算直前状況

 いよいよ今週で平成24年度も終わりです。
 決算を前に、3月のマーケットの状況は気にかかるものですが、とりあえず今
のところ大丈夫そうですね。
 先々週に突然起こったのが、キプロスの銀行預金に対する課徴金の話です。キ
プロスの銀行危機を救うため、EUは100億ユーロの支援をすることにしました
が、そのための条件として、キプロスの銀行の預金者から58億ユーロの課徴金を
取り立てることを要求しました。銀行が破たんしてもある程度の預金は保証する、
というのが普通なのにこれは銀行が破たんもしていないのに強制的に預金の一部
を国が取りたてる、ということですから、とんでもない話です。
 そのために緊急に作られた法案はキプロスの国会で否決されてしまいましたが、
政府の提案した法案に対して賛成票を投じた議員が一人もいない、という驚くよ
うな結果です。

 EUとしては裏付けもなく高金利を提供していた国の銀行を救うために自国の
国民の税金を無条件で使うことはできない、特にその高金利でおいしい思いをし
ていたのがロシアの金持ちだ、ということになると、預金者にかなりの負担をさ
せないと説明がつかない、ということなんでしょうが、その預金者の中にごく普
通のキプロスの国民が大勢いる、ということになるとそう簡単に負担を強制する
こともできません。
 とりあえず今日(3月25日)まで期限を切って解決策を出すことになってい
ますが、すぐには解決ということにはなりそうもありません。EUの方が妥協し
て100億ユーロの支援をしたとして、銀行の窓口を開けたとたんに預金の引き出
しが殺到するでしょうし、そうなったら100億ユーロではとても足りない、とい
うことになるでしょう。だからと言って100億ユーロの支援をしないでキプロス
を破たんさせたら次にどこで何が起こるのか誰もわかりません。こんなことにな
るんだったら最初から無条件で支援していた方が良かったかもしれませんが、そ
んなことを今更言ってみてもはじまりません。とりあえず時間稼ぎをしている間
に4月になってしまう、ということでしょうか。

 いずれにしても仮に急激な円高になったとしてもあと1週間ですからなんとか
決算は大丈夫でしょう。
 日銀の総裁が白川さんから黒田さんに代わり、日銀が債券を際限もなく買って
くれるかもしれない、という期待でまたもや長期金利が下がって国債の値段が上
がってますから、決算の方は円高の影響も多少は緩和されます。
 でも、ユーロにしてもドルにしても基本的な問題は何も解決していませんから
いつまた円が急に高くなるかわかりません。また、景気の回復により長期金利が
上がっても不思議はありません。こうなると円高による外貨資産の目減りと金利
上昇による国債等の債券価格の下落のダブルパンチですから、アベノミックスに
よる景気回復も生保をはじめとする金融機関の決算への影響ということでは注意
深く見ていく必要があります。
        (生命保険アクチュアリー、(株)アカラックス代表取締役)
http://www.acalax.jp

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【6】『もしシェイクスピアがリスクマネージャーだったら』(20) 村田  稔
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 「さきほどのできごと、よく考えておいてくれ、
 熟慮したうえで、おたがいに胸を開き、率直に
 話合うことにしたい。」(第一幕 第三場)
   〜社内コンパ〜

 経営者は、常に幹部社員や従業員と親密な関係を築くことに、配慮、工夫をし
ています。それは会社の規模に関わらず、従業員との「絆」を深めることによっ
て築かれる「信頼関係」は、バランスシートには反映されない会社の無形資産で
はないでしょうか。
 では、そんな無形資産をどのように作っていけばいいのでしょう。
 答えは容易ではありません。従業員教育や福利厚生制度の充実、社員旅行、イ
ンセンティブ制度など、様々な手法はありますが、ここでは日本航空を見事に再
生させた京セラ名誉会長の稲盛和夫氏が実践されてきた「社内コンパ」を考えて
みたいと思います。

 コンパは、ドイツ語のKompanieから来ており、明治期に旧制高校の学生達が仲
間との飲み会をコンパと称したことに由来されていると言われています。このド
イツ語のKompanieは、英語のCompanyとなったわけですから、コンパと会社は語
源からして、密接な関係があります。
 とはいえ、多くの場合、コンパ=飲み会にすぎず、それが親睦を深める効果は
あるにしても、会社の業績とどう関係させていくかは一工夫必要です。

 京セラ流社内コンパを特徴づけていることは、「本音で議論する」です。
 ですから、コンパで世の中の話題が全く出ないわけではありませんが、コンパ
はいわば会議であり、互いの本音を出し合って議論する場であります。マネージ
メントのことを話しあうわけですから、時には激論になりますが、コンパ運営に
はリーダーがいて、そのリーダーの主導のもとに、話し合いをすすめていきます。
議論が白熱してくると、交通整理をすることで衝突を回避、または緩和します。
これでは、単なる「アルコールが飲める社内会議」と受け取られかねませんが、
そうではありません。

 本音での議論が行われますから、必然的にお互いの人間性がさらけ出され、発
展的な内容になるのであれば、それは翌日以降(場合によっては、その日から)
の業務改善につながっていきます。新聞報道等で、稲盛名誉会長がされたJAL
でのコンパの様子が知られるようになってきましたが、幹部社員との本音の交流
が再生への大きな力になったことは間違いありません。
 そして、JALの場合は、コンパはフィロソフィーを浸透させる場でもありま
した。そのコンパは、やがて社内全体に自発的に拡がっておき、フィロソフィー
の全社員への浸透になっていったのです。

 さりとて、コンパが単なる飲み会に形骸化してしまうリスクが全くないわけで
はありません。それは、会議をルーティン化しないための工夫と同じですが、常
に問題意識をもっていることが肝要です。
 コンパは社内の絆づくりに大いに役立つのですから。
              (ヤキン インコーポレーション、代表取締役)

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■新刊紹介  法人・富裕層への「生命保険セールス術」  嶋田 雅嗣著
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 保険業界を取巻く環境変化の中で、今や損保代理店経営にとって生命保険の販
売は不可欠な条件となっている。特に今後の生保販売では従来の家庭中心から法
人市場開拓に向けた取り組み強化が求められてくるといえる。
 本書は、生命保険販売を始めたばかりの代理店やセールスパーソン、生命保険
をあまり得意としないFPなどを対象に執筆されたもので、法人への提案の基礎や
商品知識といった基本的な点から、ドクター、宗教法人、マンションオーナー、
農家など幅広いマーケットに対する具体的な提案のポイント、さらに中小企業・
事業主の相続・事業承継(平成25年度税制改正改正大綱にも対応)などについて
分かりやすく解説している。
 また、生保の法人への提案では、ともすると節税プラン一本槍の話法が見られ
るが、本書はそうした営業からの脱却、筆者の実際の法人営業の経験を活かし、
新たな視点から法人へのアプローチのノウハウが詰め込まれており、法人開拓を
目指す代理店にとって必携の書といえる。
 *近代セールス社(03−3366−3601)刊、A5版295ページ(資料付)、定
価2,000円(税別)
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☆『超保険進化論』(248ページ定価2500円+税)
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☆尾籠裕之著『顧客接点と代理店戦略』(142ページ定価1,500円+税)
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 inspress@sekibundo.net、FAX03-3268-7202 Tel=03-3260-2431(担当=石井)
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■編集後記                     
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 先週、例年より1週間以上前に桜が開花。週末には満開となり土日には事務所
近くの九段・千鳥が淵に人が押し寄せた。こちらも来週末から4月の初めにかけ
て幾つかのグループと花見を予定していたのだが、急遽日程が早まった。そんな
ことで、今週は3日連続の花見の予定と相成った。一つは千鳥ヶ淵、一つは江戸
川橋公園、もう一つは飯田橋から四谷の外濠公園。花見と洒落ても、いずれも桜
を愛でるのは20分程度、後の2時間は飲み放題コースにどっぷり浸かる連中ばか
り。したがって、夜な夜な顔を桜色に染めて都内を徘徊するはめになりそうだ。
電車で寝過ごすことがないよう自戒しているが、はて?・・。
(石)http://blog.livedoor.jp/inswatch02 

 昨年に続き、鬼怒川温泉に1泊で家族3人で出かけた。これといって改めて観
たいところが周りにあるわけでもないが、骨休めには近場でいい。同じ宿(鬼怒
川金谷ホテル)にこの4年で3度目となるが、施設、温泉、料理、サービスとも
に気に入っている。クルマだったので行きは佐野のアウトレットで、エクササイ
ズ用にアンダーアーマーのトレーニングウエアやシューズを買い込む。帰りは、
栃木インター近くの「アグリの郷」というイチゴ園でイチゴを存分に食べて帰ろ
うということになった。1200円払えば30分でビニールハウスに入りトチオトメと
いう品種のイチゴ食べ放題という。イチゴの甘ったるいにおいに誘われ、さあ食
うぞと、勇んでみたものの、10個も摘まんで口に入れるともういけません。暑苦
しいピニールハイス内で、生温かなイチゴは思いのほか食べにくかった。嬉々と
してイチゴをほうばリ続ける家族を恨めしげに、5分足らずで戦意喪失、戦線離
脱、外のベンチで放心状態。家では冷蔵庫内で冷やし、ガラスの器に入れ潰して
なみなみと牛乳を注いで食べるイチゴミルクスタイルを好んでいたため、そのま
ま食べることに慣れていなかったのが敗因だった。せめて練乳でもあればとも思
ったが、昔の甘酸っぱいものと違い、糖度が高く大粒なものは直接食べるのに向
いているとのこと。イチゴの食べ放題方式はバイキング料理もそうだが、自分に
は合わないと改めて痛感した。(中、89.75 28.7 96)
http://blog.livedoor.jp/inswatch01/
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保険代理店専門メールマガジン【inswatch】Vol.660(2013.03.25)
  発行日    毎週月曜発行(年52回発行)
  購読料    年間1万2000円(1週 約230円)
  発行元    有限会社 インスウォッチ
  発行人    長  忠  編集人  石井 秀樹 中崎 章夫(Weekly)
         森田 直子(月1回=第4週金曜・長編レポート)
  WEBマスター  稲葉 幹雄
  URL  http://www.inswatch.co.jp
  お問合せ info@inswatch.co.jp
  投稿先  reader@inswatch.co.jp
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投稿者: webmaster 投稿日時: 2013-3-18 16:55:58 (1723 ヒット)

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         【 inswatch 】Vol.659

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*バックナンバー閲覧サービスは本マガジン最後のところに検索の利用方法を明
示していますのでご覧ください。(パスワード、IDも表示してあります)
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 ■ RINGの会「第15会オープンセミナー」(6月15日)の案内
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 全国のプロ代理店の情報交流組織、一般社団法人RINGの会は6月15日(土曜)に
横浜みなとみらいのパシフィコ横浜・国立大ホールで第15回オープンセミナーを
開催する。今回のテーマは「主役交代!?〜その最前線を知れば、変革の道筋が
読める〜」午前9時受付開始、10時開演、セミナーは3部構成、3つの切り口で
「主役交代」について踏み込んでディスカッションをする。15周年ということで、
1500人の来場を見込む。
◆第1部パネルディスカッション「本質探求」 募集規制で保険流通はどう変わる?
真の販売中立性確保とは?これからの保険代理店に求められるものとは?
 急成長を続ける乗合代理店と、噴出してきた販売中立性の確保。業界主導で進
んできた仕組みが形骸化し、消費者保護が強く打ち出される流れはまさに「主役
交代」。コーディネータ―加藤弘幸(京応保険設計)が、昨年まで金融庁保険課で
保険行政を担っていた植村信保氏(統合リスク管理専門官)と増島雅和弁護士
(同庁法務担当課長補佐)に加え、日本損害保険代理業協会岡部繁樹会長、保険
代理店協議会堀井計理事長を迎え、今後の保険募集の方向性を探る。
◆第2部パネルディスカッション「世代交代の光と影」 先代との確執、顧客離れ、
社員の反乱…。引き継いだ若手経営者が本音で語る苦悩の奮闘と、理想の世代交
代とは?
 代理店事業の永続的な発展のためには非常に重要なテーマである経営の世代交
代。それを経験した矢島護(プリベンタス)、田村薫、山口亮の3代理店経営者を
迎え、コーディネーターの土'川尚己(名案企画)が、引き継いだ現場で実際に起
きている様々な問題、課題を浮き彫りにし、それぞれがどのように解決を図って
いるのか、若き経営者の苦悩の奮闘と、そこから見えてくる理想の世代交代とは
どうあるべきなのかをリアルに探る。この場でなければ聞けない踏み込んだ本音
トークだけに貴重。
◆第3部 「百花繚乱!!」女性躍進の最前線、業界の発展を支える現場のホンネ
 保険会社や販売最前線で活躍する女性リーダー4氏をコメンテータに迎え、壇
上に代理店スタッフ、保険会社スタッフ多数を登壇願い、RINGの会から小田島綾
子会長、小林俊幸事務局長、尾籠裕之アドバイザーがコーディネーターに質疑が
なされる。初物尽くしの今回の企画は必見ものである。
 女性社員が活き活き仕事をしている会社は非常に業績が良い。果たして、その
原動力は何なのか。男性主体とされてきた保険業界の中で、彼女たちが最高のパ
フォーマンスを発揮するには、どのような環境が必要なのか。お客様に支持され
る会社作り・サービス向上に取り組む、強さの秘訣や現場での試行錯誤を、活躍
する彼女たちのホンネの中から探り、明日からの経営の活路へと導く。
◇セミナー参加費1万円(昼の弁当、お茶付き)、 懇親会(参加希望者のみ)参
加費8千円
◇詳細ならびに申込みは下記のHPから受付中。
http://ring-web.net/os/

◇展示ブース案内は下記HPから。ブース出展企業募集中。
http://ring-web.net/os/exhibit/

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 ■■■ もくじ ■■■                        
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【0】め・て・みみ
     =意向把握書面=
【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
     =日本少額短期保険協会、12年度中間業績発表=
【2】「損保代理店を語る」(53)              佐喜本 敦子
     =代理店を評価するものさし=
【3】最近の米国の保険流通動向                野田 節子
     =保険会社の選択要件=
【4】名案企画土`川の「月刊 一問一答!」(38)        土`川 尚己
     =「優秀」な社員の集め方=
【5】日本一元気で明るい代理店を目指して(66)        宮地 幸江
     =貧乏という宝=
 ■ RINGの会「第15回オープンセミナー」(6月15日)のご案内
 ■ インスプレス=績文堂 保険関連図書案内
 ■ 編集後記
 ■ 配信先電子メールアドレス変更のご案内
 ■ 投稿方法・バックナンバー閲覧サービスのご案内
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【0】め・て・みみ                           
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 意向把握書面

 金融審議会の保険募集作業部会、正式には「保険商品・サービスの提供等の在
り方に関するワーキンググループ」では、保険会社グループの業務範囲の拡大並
びに保険募集ルールの適正化・現代化について審議してきている。
 このうち、規制適正化・現代化については、保険募集概念の明確化、保険募集
人によるアウトソーシングの規制、団体保険や第3者のための保険の被保険者に
対する情報提供(300条1項1号)の在り方、情報提供体系の整理、乗合代理店規制
等の問題とともに、保険募集プロセスの改善についても議論してきたが、3月14
日の部会審議でニーズ把握のためにの意向把握書面を新たに導入し、最終的意向
を意向確認書面で確認することで、振り返りを可能にする方向でほぼ了解された。
 当日の審議内容については金融庁のHPで下記の通り公表されているので参照
されたい。http://tinyurl.com/crgef7c

 これにより、保険会社や販売代理店に対し、保険契約の際に顧客の意向を把握
する取り組みを義務付け、契約に至るまでの各段階で、顧客がどんな保険を求め
ているかを丁寧にくみ取るようにする。消費者がより納得して保険を契約しやす
い環境を整えることになる。

 保険募集プロセスは、1)情報収集、ニーズ把握と、2)商品提案、契約説明、
さらには、3)注意喚起、意向確認、申し込み手続きといった契約手続きへと進
むが、これまでの意向確認等の一連の手続きが形骸化して来ているため、保険募
集プロセスの完全が求められてきていた。
 こうした中で、例えば、保険を売る側が個別の商品を勧める前に、アンケート
などで顧客がどんな保険を求めているかを把握しておく。契約を結ぶ前に最終的
な意向を確認し、最初に把握していた意向と突き合わせて確認することにしたも
のだ。今後同作業部会では、最終案をまとめる方向で、保険業法の改正を目指す。

 保険募集ルールの在り方に関する同作業部会の論議の行方は、今後の保険募集・
販売ルールの変更に係わってくる問題だけに注目されるところである。
                             (中崎 章夫)

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【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
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 日本少額短期保険協会、12年度中間業績発表

◇保有契約件数500万件へ
 日本少額短期保険協会は先週、少額短期保険事業者70社の2012年度中間期決算
の概況を発表した。少額短期保険会社は2006年度に2社が設立されて以降、6年
間で71社(下期1社が登録)が事業を展開している。この間、2社が事業廃止、
合併により1社が減少、2社が損保会社に移行するなどの変化があったものの、
生保(主に医療関係)、損保(主に家財)、ペット保険などを、少額短期の特長
を活かして特定マーケットに提供、その存在感を高めてきている。

 70社の上期決算(2012年9月末)を見ると、保有契約件数は497万件、前年同期
比9.5%増加。また、収入保険料も251億円、同6.6%増となり、年度末に契約件
数で500万件、保険料収入で500億円規模に達することが見込まれるまでになった。
また、登録事業者数の増加に伴い、募集網も拡大、代理店数は3万1,243店、営業
職員数1,960名、募集人資格取得者数は12万3,858名となっている。具体的には家
財を中心とした不動産チャネル、互助会組織(冠婚葬祭)、保険プロ代理店、ペ
ットショップや通販・インターネットなどが中心。

◇種類別シェアは家財・賠責がトップ
 保険種類別の契約件数では家財・賠責(28社)が約450万件、生保・医療(30
社)が約27万件、ペット(6社)が約13万件、費用・その他(6社)が約6万件
となっており、家財・賠償保険分野が90%以上のシェアをしめている。また、増
加率ではペットが前年同期比31.1%増と好調な伸びを示したほか、費用・その他
(地震費用、レスキュー費用、弔慰見舞金保障など)が同17.6%増と二桁の伸び
を示している。ただ個社ベースではまだ黒字転換を果たせない会社も多いという
実態もある。

 一方、全体の5.5%シェアを占める生保・医療関係は前年同期比6.8%減少とな
っているが、障害者のための総合保険、うつ病・認知症までサポートする保険、
糖尿病・歯周病の入院・手術保障、持病や障害を持つ人も加入できる医療保険な
ど多様な商品が提供されており、既存の生・損保ではカバーできない保障・補償
部分を担ってきている。
 また、最近では機動力を活かしてオリジナル商品の開発などの取り組みも見ら
れてきており、今後の伸びが期待されている。
                             (石井 秀樹)

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【2】「損保代理店を語る」(53)              佐喜本 敦子
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 代理店を評価するものさし

 優れた理論は、「気が変わる」ことがない。
 これは、『イノベーション・オブ・ライフ』の一節です。久々に、側に置きた
い書物に巡り会えました。「人生の経営学」とも賞賛されるこの書は、多くの共
感に溢れています。

 代理店は、手数料が即売上げですが、他業種においては、これは粗利と呼ばれ
る部分に相当します。つまり、売上高から売上原価を引いた総売上利益のことで
す。代理店にとっては、扱い保険料が売上高で、粗利が手数料となるのですから、
自社の規模(実像)をいかに捉えるかで、大きな意識の差が生じます。
 例えば、共通認識としての自社規模を手数料の1億円と捉えるか、扱い保険料
の10億円と捉えるかによって、意識に変化が生じるのではないでしょうか。

 私は、生保を主に担当していますが、生保となると、初年度の保険料だけを売
上げと認識するのか、または、総払込み保険料として捉えるかによっても意識は
変化すると思います。それは、保険会社が代理店の実像を捉えるのにも大きな影
響を及ぼします。

 さて、意識の大切さは、多様化して全てに影響を及ぼします。損保の継続契約
は新規でないと捉える保険会社もあれば、自動継続も新規と捉える保険会社もあ
ります。この差は、営業戦略に反映し代理店に影響を及ぼします。
 また、自分自身が在任中だけ数字があれば良いと考える役員か、永続的な経営
感覚の持ち主の役員かによって、部下の士気も経営状態も大きく揺れます。

 この書の中で「報酬(インセンティブ)が世の中を動かすのか?」とい問いかけ
があります。まさに、私達は「その答え」のかけ離れた見解の違いの中で働いて
います。
 例えば、代理店の乗り合いを勧誘する営業マンに、「代理店はインセンティブ
でしか動かない」と思っている人達が多いのに驚かされます。裏を返せば、イン
センティブで動く代理店が多いことになります。
 代理店が契約を取る「動機づけ」を精査していない保険会社。各々の経営者、
あるいは代理店組織によってその動機づけは異なると考えない保険会社がいかに
多いことでしょう。そして、数字を短期的でも大きく伸ばすための動機づけばか
りを施策する保険会社も多く見受けられます。
 それは、「保険」という商品性を本質的に理解していないのではないかと疑い
たくなります。生保は、加入していただき、「給付金を支払う」あるいは「保険
金を支払う」または「解約される」までは、商品として完結していないのです。
完結するまで代理店に、責任を全うすることを求めるのか、あるいは、代理店は
契約時のみで後はその継続中の契約に保険会社が全責任を負うから退場すれば良
いと考えるのか、どちらかなのかを明確に施策として公に打ち出すべきです。

 責任は取ってもらうが、「手数料は一方的に下げる」あるいは、「代理店解除
する」と言い放つのは如何なものでしょう。
 契約を結ぶだけが仕事と割り切れない代理店は、戸惑うばかりです。
 今が、転換期だと誰しもが感じる時代だからこそ、真の経営者に登場してもら
いたいと願うのは、私だけなのでしょうか?

 最後にこの書は問いかけます。「あなたが人生を評価するものさしは、何だろ
う?」と。
 私も皆さんに問いかけたい「あなたが保険会社を評価するものさしは、何だろ
う?」と。
 そして、保険会社には、「代理店を評価するものさしをもっているのか?」と
「それは優れた理論なのか?」と問い続けたい。
   (株式会社ファーレン代表取締役、株式会社ボアーズ顧客マネージャー)
http://www.faren.co.jp/  http://www.boaz.co.jp/

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【3】最近の米国の保険流通動向                野田 節子
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 保険会社の選択要件

 顧客数29,000に保険を手配するための適切な保険会社は何社であろうか?

 フォイ保険グループの取引損害保険数は48社である。経営者フォイ氏は、顧客
29,000(法人顧客5,500社+個人顧客23,500世帯)に対し、この数は多過ぎると
思っているが、取引会社を減らすための簡単な方法をまだ見つけていない。

 取引保険会社48社の内、17社それぞれとの取扱保険料は百万ドル(1億円)以
上である。残り31社の内の数社とは委託契約を解約する予定である。理由は、同
じような商品を提供する会社や、テクノロジー活用が標準以下の会社との取引は、
同社にとって足手まといになるだけだからである。要するに、利点(複数の保険
会社の商品を扱うという強み)は、弱点(業務処理が煩雑になるという弱み)に
もなるのである。取引会社数を減らすために、フォイ氏は毎年保険会社のランク
付けを行い、ランクの低い会社との委託契約を解約する。

 ランク決定の要因の一つがテクノロジーの利用度合いである。数年前、フォイ
保険グループは“リアルタイム機能”を保険会社に要求した。リアルタイム機能
とは、エージェントと保険会社が同時に情報を共有するということである。エー
ジェンシー管理システムから、直接、即時に、保険会社の当該顧客の情報にアク
セスできる。従って、顧客からの問合せやクレーム通知に迅速に対応できる。一
つの作業を完成するのに、2度、3度、電話をする必要がなく、作業過程でのクリ
ック数を減らすことができる。

 すべての保険会社がその要求に応えられるわけではない。但し、応えられない
会社すべてとの委託契約を解約するわけではない。フォイ氏は言う:
 「リアルタイムで作業できない保険会社から『リアルタイム機能の導入に努力
します』と言われました。しかし、恐らく、その実現には1年か2年はかかるでし
ょう」

 氏はその保険会社に伝えた:
 「もし、御社との取扱保険料が、8百万ドル(8億円)でなく、2百万ドル(2億
円)であったのなら、すぐにでも委託契約を解約するでしょう。当社では、リア
ルタイム、即時処理ができない保険会社は、委託契約解約見込みリストに入りま
す」

 解約をためらう理由は取引額の大きさである。同社のこの保険会社との取引額
は8億円であるが、実は5年前は12億円であった。フォイ保険は、5年を費やして
契約(4億円)を他社に移したのである。しかし、8億円分の契約を、一挙に他社
に移すのは容易ではない。従って、この保険会社に早くリアルタイム機能を入れ
てほしいとお願いしているのである。

 独立エージェントが取引保険会社を選択する際の要件は、1)担保内容が良く、
保険料が妥当である、2)サービスが良い、3)手数料率が高い、と同時に、4)
取引業務がやり易い、がある。業務がやり易いとは、テクノロジーを利用しての
見積算出、申込書処理、クレーム処理、経理、その他問合せ業務が、リアルタイ
ムでできるということである。保険会社との取引業務が楽であれば、契約を多く
持ち込みたくなるものである。リアルタイムによって、顧客対応が簡潔になり、
作業時間も短縮できれば、より多くの時間と労力を、新規開拓やクロスセリング
に費やすことができるからだ。

 さて、“標準書式”の開発がカリフォルニア州の一握りの独立エージェントの
運動から始まったことはご存知であろう。標準書式開発運動は、1960年代後半に
始まり、70年代後半にほぼ全種目の標準書式が完成した。ところで、複数保険会
社汎用の“エージェンシー管理システム”の開発も、きっかけは独立エージェン
トであったことをご存知でしたか?80年代、エージェントは、保険会社からあて
がわれるシステム(その保険会社との業務にしか使えないしろもの)をつき返し
始めた。『こんなものは要りません。一社との業務にしか使えないシステムなん
て、我々の業務を煩雑にするだけです』と。かくして、保険会社専属のシステム
開発会社は、親会社から独立し、共同で、複数保険会社に通用するエージェンシ
ー管理システムを作ったのである。

 今、保険業界はリアルタイム機能の導入を推進している。ここでもエージェン
トが推進役である。フォイ保険グループのように、委託契約の存続を条件に、リ
アルタイム導入を保険会社に迫るのは、それなりの契約規模を持つ独立エージェ
ンシーに限られるが。

 と、私は、乗合代理店に、業界変革を推進して頂きたいというメッセージを送
っているのです。が、暖簾に腕押し、糠に釘なんだろうなあ。
               (SGN Pacific Insurance Brokerage, Inc.)
http://www.sgnpacific.com mailto:info@sgnpacific.com

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【4】名案企画土`川の「月刊 一問一答!」(38)        土`川 尚己
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 「優秀」な社員の集め方

 今月も全国の保険業界関係者からいただいた実際の相談事例を、一問一答形式
で紹介させていただきます!

◆今月の質問━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◆◆

┏┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃Q┃優秀な社員を集めるにはどうすればいいですか?
┗┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 この仕事はやはり「人」につきるので、できるだけ優秀な人材を採用したいと
考えています。どうすれば優秀な人材を集めることができるでしょうか?

┏┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃A┃まずは「優秀」の定義を決めるところから始めましょう!
┗┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
◯どんな人を採用したいですか? の問いに、必ず出てくる回答が「優秀な人」。
いや、そりゃ、みんなそう言いますよ(苦笑)。誰だって、優秀じゃない人より、
優秀な方がいいに決まってますもんね。ところで、あなたの考える「優秀」とは、
具体的にどういう人ですか?

◯こう問い直すと、大半の経営者が黙ってしまいます。そうなんです、具体的に
どういう能力が必要なのか、それがどの程度であれば採用したいのか、そこが曖
昧なんですよね。つまり、会社の求める人材が具体的になっていないので、応募
する側も「この会社なら自分の能力が活かせるかも!」というのがわからないん
だと思います。

◯名の知れた大企業であれば、求められようがそうでなかろうが入社希望者がた
くさん応募してくれます。でも、スモールカンパニーは余程のことがない限り、
常に人材難に苦しんでいるのが現状です。その理由のひとつが、先ほどお話した
求める人材の具体性の欠如にあると思われます。

◯グループ年商100億を超えるあるラーメンチェーン店では、求める人材の基準
がとても明確です。それは、「健康であること」と「やる気があること」。ね、
わかりやすいでしょ(笑)。でもこれ、笑ってる場合ではなくて、ものすごくヒ
ントになると思うんですよね。

◯実際、以前勤務していた保険会社でリクルーターをやっていた際、面接でどう
いう基準で学生を選別すればいいか人事の担当者に聞いたら、「一緒に働きたい
と思うかどうか」で判断するようにと言われました。これ、僕的にはすごくわか
りやすくてよかったですね。まずはその観点でフィルタリングし、具体的な能力
は次の段階で先輩方が確認していくという流れだったと思います。

◯小規模な会社であれば、恐らく経営者が初回面接兼最終面接みたいな感じだと
思うので、段階を踏まずに一発で決めることが多いでしょう。となると、やはり
「優秀」の定義や、現段階で求められる能力がどの程度で、それをどうやっては
かるのかを明確にしておく必要がありますよね。

◯ところで、実はそれ以上に大切な事があります。それは、面接の際にまずは自
社がどのような想いで仕事をしているのか、ここで働く人達の志や会社の将来の
ビジョンなどを面接者に伝え、それに共感してもらえるかどうかを先に確認する
ことです。ところが、意外なほどにそういった面接は行なわれていないようで、
いきなり応募者の「値踏み」をしているのが現状のようです。でも、いくら能力
が高くても、会社の理念や方向性に沿わない人材であれば、お互い不幸になると
思いませんか?

◯いかがでしょうか。面接の際に、まずは自社に共感してもらえるか否かを確認
し、その後に明確にした自社基準の「優秀」な人かどうかを判断する。そういう
流れをつくることができれば、自ずと自社にあった「優秀」な人材が集まると思
います。
                     (名案企画株式会社代表取締役)
http://meian.jp

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【5】日本一元気で明るい代理店を目指して(66)        宮地 幸江
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 貧乏という宝

 「今回なんか変な題名?」って思われる方が多いのではないでしょうか?
 先日「少しだけどあなたから保険のお付き合いさせてもらいたいから」と以前
から知り合いだった料理屋の女将さんに定休日の朝お店に呼ばれました。「一緒
にモーニングをしましょう」と手作りまかない料理を何品か作って待っていてく
れていました。一緒に食事をしながらいろいろ話をしてくれました。
 「昔、実家が呉服屋で家には女中さんがいてね、高校生までは自分で靴下を履
いたことがなかったの」とのこと。「凄い!お嬢様だったのですね」と驚いてい
たところ「それがね、父の呉服屋が高校2年生の時に倒産しちゃってね。その時
父からなんて言われたと思う?」、「お前には貧乏という宝をやる。今のままの
生活を続けていたらお前はダメになってしまうから丁度いいお前への財産だと思
って受け取れ」と。「凄い父親でしょう?」とニコニコとお話されました。
 今は繁盛しているお店の女将さんですが、ここに至るまでの苦労話を面白おか
しく聞かせてくれました。

 そこで我が身を振り返ってみたところ「私も嫁いだ頃は大変だったなー」と懐
かしく思い出しました。今でも昔からの家業の自転車店を経営しておりますが、
昔は今の社長の祖母の代から創めたガソリンスタンドも経営しており、資金繰り
がかなり大変で、従業員さんのお給料が優先になるので私たちに入ってくるお給
料が少なく、サラリーマン家庭に育った私にとって自営業の厳しさを身に感じま
した。生活をするために、恥ずかしながら当時の保険会社の支店長に「保険の契
約が取れたら粗品にお米が欲しいです」とお願いしたぐらいです。

 本当に毎日一生懸命お客様に提案し必死だった頃を思い出しました。
 数年前の何とか生活に余裕が出来てきた頃、一時期昔のように数字を追う事が
できない自分になっている事に気付き「どうしよう」と悩んだ時期もありました。
かなりアナログではありますが2年前、山形県の外資系生保トップセールスレデ
ィの事務所に訪問させて頂いた時、販売当初から付けている何月何日に誰からど
んな契約を頂いたかを記載した何冊かのノートを見せて頂いたことを思い出し、
私も真似して昨年の途中から付け始めることにしました。これを始めてから契約
が取れない日にちが数日開くと焦って「何とかしなきゃ」と動き出す自分が出来
るようになった気がします。

 今私が意識している言葉は尊敬する人がフェイスブックに書いてあった言葉で
「今行動していることは自分のため?人のため?自分のためだけでなければ上手
くいく」という言葉。再来週その方のセミナーに4年ぶりに会いに参加して来ま
す。
 いくつになってもハングリー精神を持ち続け、自分のためだけではない行動を
取り続けていきたいものです。
                     (宮地総合保険、スマイル部長)
http://www.agt.cc/miyachi/company/index.html

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■インスプレス=績文堂 保険関連図書案内
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☆『超保険進化論』(248ページ定価2500円+税)
☆『TOP1%代理店の成功要因とケーススタディ2010』(定価2500円+税)
☆inswatch経営塾2000編『保険代理店ITハンドブック』(294ページ定価2,500
円+税)
☆佐喜本敦子著『保険は「愛」です』(256ページ定価1800円+税))
☆森崎公夫著『保険は日本を救えるか』(230ページ定価2200円+税)
☆尾籠裕之著『顧客接点と代理店戦略』(142ページ定価1,500円+税)
その他
★申込み・問い合わせ先
http://www.inswatch.co.jp/hyperform/inspress.htm
 inspress@sekibundo.net、FAX03-3268-7202 Tel=03-3260-2431(担当=石井)

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■編集後記                     
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 先週は家内メールが飛びかった。家族がお互いにメールをしあうのは東日本大
震災以来のことだ。前日、私は胃もたれがして具合が悪かった。それは治ったの
だが翌日の朝、カミさんが吐き気がして気持ちが悪いという。何か食べ物にあた
ったのではないかと思ったのだが、私も子供達二人も会社に出かけた。ところが
昼前、長女から会社で具合が悪くなった、きっとノロウィルスに感染とのメール。
しかも丁寧に食事は一切取らないこと、すぐ医者に行くこととの指令。これをカ
ミさんと末の娘に転送。末の娘もメールのせいか、具合が悪くなったので、会社
を早退、病院によって帰るとのメール。カミさんからは病院に行ったがでノロウ
イルスではないとの報告。娘たちも結局ノロではなかったが、普段は「今日の食
事はなし」とか「電車で起きているの」程度のやり取りしかないのに、こうい
う時ときは結構、我が家も情報共有ができていると安心した次第。(石)
http://blog.livedoor.jp/inswatch02 

 減量作戦は比較的順調に推移している。おかげで12月から12キロ近く減った。
良いことづくめではない。深刻なのは肉が削げ、体のあちこちがシワシワとなっ
たことである。特に首筋は隠しようもない。皮が間抜けて延び、どうにも収まり
が悪い。何とかしようと首周りのマッサージやら、できるだけ天井を見るように
して首筋の筋肉を鍛えようとするのだが、思うようにはいかない。そんな折、う
まいもの倶楽部から池袋での集合の知らせが来た。身近なもの同士で美味しいも
のでも食べようと、今回数日前に天の声で号令がかかり集まったのはいつもの5
人。今回は上海料理で決まりかけていたが、向かいの韓国料理の店の看板が目に
とまり、急きょ韓国料理に無理やり変えていただく。焼肉も勿論だったが、ワタ
リガニ料理が実に美味そうだったからだ。ヤマダ電機のビルに入っている「コラ
ボ」という韓国本場の9つの名店が共同出店しているとのことで、マッコリや炭
火焼き肉は流石に本場仕込みで美味かったが、なかでも豚肉をワインだれで薫製
したサムギョプサルは印象深かった。何といっても目玉のカンジャンケジャン、
生のワタリガニを独特の醤油だれで付けたものをそのまま頂くと言うものも初体
験で、最初は生っぽさが気にはなったが、カニの足をちゅるちゅるすすり、カニ
の甲羅をぶつ切りにしたところに輝くカニ味噌を口に入れると、何ともいえぬク
リーミーかつ濃厚なうまみが襲ってくるではないか。たまりません。さらにこれ
にご飯を混ぜて食べると醤油だれともマッチしこれまた美味い。さらに日本酒を
甲羅に注いで飲み干す。実に美味しであった。(中、90.3 29.1 99)
http://blog.livedoor.jp/inswatch01/
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保険代理店専門メールマガジン【inswatch】Vol.659(2013.03.18)
  発行日    毎週月曜発行(年52回発行)
  購読料    年間1万2000円(1週 約230円)
  発行元    有限会社 インスウォッチ
  発行人    長  忠  編集人  石井 秀樹 中崎 章夫(Weekly)
         森田 直子(月1回=第4週金曜・長編レポート)
  WEBマスター  稲葉 幹雄
  URL  http://www.inswatch.co.jp
  お問合せ info@inswatch.co.jp
  投稿先  reader@inswatch.co.jp
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投稿者: webmaster 投稿日時: 2013-3-11 20:46:14 (1350 ヒット)

===for agents ofinsurance================================weekly=========

         【 inswatch 】Vol.658

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示していますのでご覧ください。(パスワード、IDも表示してあります)
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 ■■■ もくじ ■■■                        
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【0】め・て・みみ
     =継続力=
【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
     =生保新商品とサービス=
【2】保険市場の縮小と新たな市場創設(5)          尾籠 裕之
     =持続的成長に向けた代理店の変化=
【3】つくる・かわる・ずっとつづける(71)          葭谷 広行
     =地震保険をもっと案内しよう=
【4】『もしシェイクスピアがリスクマネージャーだったら』(19) 村田  稔
     =「どんな荒れ狂う嵐の日にも時間はたつのだ」
                〜サブマネージャーの役割〜 その2=
【5】生命保険の仕事は関係構築ビジネスです(26)        宮本 久史
     =考える時間と作業する時間の配分=

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 ■ インスプレス=績文堂 保険関連図書案内 新刊『超保険進化論』
 ■ 編集後記
 ■ 配信先電子メールアドレス変更のご案内
 ■ 投稿方法・バックナンバー閲覧サービスのご案内
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【0】め・て・みみ                           
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 継続力

 代理店事業を考える時に、「継続・継承」(サクセッション)は一つのポイント
となる。本欄でもこれまで、これからの専業プロ代理店の3つの「S」として、
「スモール」、「スマート」、「センス」を挙げ、代理店規模は小規模コンパク
トでよいこと、情報ネット活用の情報活用型にこそ活路があること、そして顧客
との関係において、顧客の望むことは何かを的確につかみ具体化する感性、想像
力が求められていることを強調したが、実は継続(サクセッション)もそれらに劣
らぬほど重要である。ここではそれを「継続力」と呼んでみたい。

 というのも、事業・経営の理念とそれを体現する人材の養成こそが、代理店経
営に先ず問われるところだが、スモールビジネスの場合、店主個人の個性・キャ
リアが前面に浮き出てしまい、カリスマ化せざるを得ず、その結果トップ個人の
存在感が大きいほど、ほかのスタッフは背景に退き、依存性が強くなる傾向にあ
ると言ってよい。

 「大輪の薔薇の散った後に花はなし」、とは有名大女優が去った後にはそれに
代わるものが容易に見つからない、ことを嘆いた言葉だが、そこから転じて、経
営トップは、慢心することなく、事業を継続させ、顧客を守り続けていくていく
ために、人づくりに力を入れ、次のリーダー候補を育て、うまくバトンタッチし
ていくという困難な使命があること、ビジネスの世界のバトンタッチのむずかし
さを言い得て妙である。

 スモールビジネスの場合、個人の力量が前面に出がちであるが、所詮、個人プ
レーで出来ることは物理的にも限られている。組織力をいかに活用するかが、顧
客との継続的な関係維持のためにも、期待にこたえ均質なサービスを提供し続け
るためにも肝要である。故に、人づくり、次世代のリーダーの育成ということは、
日頃から考えておかねばならない。

 スモールビジネスの専業プロ代理店の場合、他人も活用するようになっている
とはいえ、家業、同族事業的な色合いを強く残す場合が多い。それだけに、経営
のバトンタッチも、普通の企業の如くきれいに整理できない場合が目立つが、継
続力という視点から、次代のリーダーの養成、これからの組織布陣を改めて考え
てみたいものである。
                             (中崎 章夫)

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【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
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 生保新商品とサービス

◇新年度に向け生保各社で新商品
 生命保険会社では新年度に向けて新商品・特約の発表が相次いでいる。1月に
は明治安田生命が「学資保険」「医療保険」、2月には第一生命が「順風ライフ
パワーメディカル」の商品改定を行なっているが、3月に入ってから日本生命が
「学資保険」など3商品、住友生命が抗がん剤治療および疼痛緩和ケアを保障対
象とした「がん薬物治療特約」(「がんPLUS」)、太陽生命が主力の「保険組曲
BEST」の医療保険に係わる部分の商品改定を行なうなど、学資保険および医療関
係商品・特約を中心に新規・改定商品を投入してきている。
 生保では4月から料率改定があり、それにあわせ各社で既存商品の改定も含め
て新商品が発売される模様だ。

◇契約者サービスの拡充で差別化
 ところで、注目されるのは、新商品の発売と併せて各社で付帯サービスの拡充
が図られたことだ。
 第一生命はこれまで、個人保険の契約者・被保険者と家族を対象に電話やネッ
トで情報が得られる「メディカルサポートサービス」および契約者の払込保険料
や契約年数に応じて付与されるポイントによって健康関連サービス、懸賞・優待
サービスが受けられるサービス(「Withパートナー」)を実施しているが、同サ
ービスを拡充。専門医療受診・セカンドオピニオン・サーポートの新規提供と
「介護電話相談」について希望者に相談回答内容や情報をレポートにして郵送ま
たはファックスで提供。また、「Withパートナー」の人間ドッグ予約代行サービ
スについて、電話相談からWebの予約受け付けの実施。優待・割引対象の提携施
設をこれまでの600施設から1,700施設に拡大した。

 住友生命は、これまでの健康相談サービスに加え、がん診断特約およびがん薬
物治療特約をいずれも付加したWステージまたはライブワンのご加入者専用のサ
ービスとしてセカンドオピニオン・サービスを提供。医大の教授や名誉教授から、
現在の診断に対する見解や今後の治療方針等の相談が受けられる。面談の結果、
より高度な専門性が必要と判断された場合には、総合相談医が認めた信頼がおけ
る高いレベルの優秀専門医の紹介する。
 
 日本生命は、「学資保険」の発売に併せ「育児相談ホットライン」(子供の健
康や育児について24時間いつでも電話相談が受けられるサービス)を開始した。
同社では、契約者サービスとして「ずっともっとサービス」(健康・介護の無料
電話相談サービス、人間ドッグ、スポーツクラブの優待等)を提供しているが、
その特典として新たなサービスを開始したもの。

 生保会社による付帯サービスは、健康・医療・介護を中心に電話相談サービス、
セカンドオピニオン・サービスや医師の紹介、介護施設の検索・紹介が行なわれ
ているが、昨年12月には「糖尿病サポートサービス」(アクサ生命:同社、医療・
がん保険加入者を対象に相談・専門医・専門機関の紹介を行なうサービス)、ケ
アマネージャーの紹介・派遣、公的介護保険の申請代行も可能なサービスの提供
(朝日生命:「介護あんしんサービス」)など、サービスの内容の充実が図られ
てきている。
 
 生保は、各社で商品が画一化する傾向にあるが、こうした中、既契約者の囲い
込みをはじめ、顧客接点の拡大による新規契約の拡大に向けて、商品とサービス
の一体化による差別化戦略が進められてきており、今後、商品競争もさることな
がらサービス競争が過熱化すると見られる。
                             (石井 秀樹)

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【2】つくる・かわる・ずっとつづける(71)          葭谷 広行
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 地震保険をもっと案内しよう

 2011年3月11日の東日本大震災から2年が経過する。
 がれきの処理率は未だ50%にも満たず、避難している人の数も30万人以上とい
うことで、復興はまだまだ進んでいない。
 ここで私たちが考えなければならないのは、保険代理店としての使命について
である。地震保険のことを、すべてのお客さまに正確に伝え、責任感を持ってお
勧めしているだろうか。私自身、まだまだだと思っている。

 1995年1月17日、阪神淡路大震災が起きた。
 私は大阪生まれの大阪育ちなのだが、実家を離れるまで両親がよく「大阪には
地震が来ない。ちょっと揺れることはあっても関東大震災のようなことはない」
と言っていたことを覚えている。私の両親だけではない。「大阪には地震が来な
い」と口にする大人は、周りに大勢いた。
 しかし、大地震は来た。私の実家に被害はなかったが、神戸の親戚は一部被害
を受けたし、震災直後には物流が滞ってかなりの不便があり、両親が支援で何度
も往復した。そして、「一番助かるのは当面の現金であり、地震保険だった」と
聞かされた。
 保険代理店として「地震保険をもっと案内しよう」。そう、心に刻んだはずだ
った。

 ところが、その思いは毎日の膨大な雑務に紛れ、時間の経過とともに薄れてい
く。
 火災保険の契約時に必ず案内はするものの、「保険料が高いから」とか「地震
が来たらあきらめる」などとお客さまに言われるままにしてしまうケースも多く
あった。

 そんな中、2004年10月23日に新潟中越地震が起きてしまう。
 このときも「地震保険が一番役に立った」という声を多く聞いた。私たちは、
国や自治体の見舞金や支援金の制度について調べ、金額のあまりの低さや支給ま
で時間のかかりようを知って驚いた。今回こそは保険代理店の使命として「地震
保険をもっとていねいに案内しよう」。そう考え、小冊子を作り、地震保険案内
キャンペーンを実施した。
 しかし、はやり月日が経つにつれ、活動の密度が薄まっていった。

 そして、2年前の東日本大震災。
 今度は、私が主に活動している埼玉においても直接の被害が出たが、地震保険
に加入していなかったため保険金を支払えない事例がいくつか出てしまった。埼
玉は震源地からかなり離れていたので被害は少なかったが、もしも震源に近かっ
たらもっと多くの被害が出て、地震保険に加入していないお客さまには申し訳な
いことになってしまったことだろう。

 仙台市の先輩代理店の話によれば、代理店ごとに積極的にお勧めしていた代理
店とそうでなかった代理店とで、違いが大きく出てしまったとのこと。つまり、
積極的な代理店のお客さまは、ほとんどが地震保険に加入し、被害額のすべてで
はないにしてもある程度は救われたのである。
 先輩代理店は、「お客さまとケンカになっても強くお勧めすべきだ。その位の
強い気持ちで活動している」という。私たちもそうあるべきだと、あらためて思
う。

 あれから2年が経過する。
 地震保険を案内するのは、損保代理店の使命だ。今度こそ、その信念を持ち続
けたい。
         (ユナイテッド・インシュアランス株式会社 代表取締役)
http://utdi.co.jp/

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【3】保険市場の縮小と新たな市場創設(5)          尾籠 裕之
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 持続的成長に向けた代理店の変化

◇3つの成功要因と定石
 今まではこの10年間の保険代理店業の変化について気が付いたことを述べてき
ました。
 これからしばらくは、自由化後の保険市場において、代理店が持続的成長に向
けてどういう変化を起こしているかについて、見聞きしていることを述べてみた
いと思います。
 まず、自由競争の保険市場において、持続的成長を支える定石があるかどうか
について述べます。

 米国は1980年代に自由化が進みました。自由化の顕著な変化として保険会社の
序列の変化が上げられます。序列の変化とは業績の指標の順番の変化を指します。
業績の指標としては、保有契約高、保険料、総資産等があります。
 私は1984年から1993年までの10年間の、保険料上位100社を生損保で調べたこ
とがあります。当時の日本はまだ規制の時代で、保険会社の序列は20数年間ほと
んど変わらないという状態でした。ところが、米国の保険業界では毎年序列が大
幅に変わっていました。

 調査は序列の変化から、10年間一度も順位を落とさずに成長した会社の調査へ
と移っていきました。生保損保上位100社の中で、10年間一度も順位を落とさず
に成長を続けた会社が13社ありました。13社の中で、戦略的な仕組みを作って成
長している会社を絞り込んだところ6社がそれに該当しました。その6社に共通
した成功要因を調べると3つあることが分かりました。その3つとは、

 ・自社の顧客層を定義できる、つまり自社の顧客はこういう人で、こういう人
  は顧客ではないといえる。
 ・自社の顧客のニーズに合った商品を開発できる。
 ・顧客接点で即時取引完了できる、つまり顧客が望んでいることを顧客と接し
  た社員がその場で解決できる。
 というものです。
 この3つの成功要因は、その後の追跡調査においても変化していません。また、
他の業界における持続的成長会社を調べても、この3つが成功要因になっていま
す。

◇持続的成長の二つの定石
 この3つの成功要因は現在の保険代理店についても当てはまります。つまり、
・自社の顧客を定義できる
・顧客のニーズにあった商品を提案できる
・顧客が望んでいることを顧客と接した社員がその場で解決できる
です。これが、持続的成長の定石の一つ目です。

 二つ目の定石は、この10年間の私の調査結果です。
 代理店の事務と営業の調査を行っているうちに、代理店の生産性と代理店の仕
事のやり方に関係があるということに気付きました。どういう仕事のやり方が生
産性に影響を与えるのかということを数回調査しましたが、結果はいつも同じで
した。それは、顧客情報を活用して営業活動を標準化している代理店の生産性が
高い、というものです。また、そういう営業活動が出来ている代理店は、営業活
動を支えるための事務態勢が整っている、ということも調査結果から出てきまし
た。
 事務態勢が整っていて、顧客情報を活用した営業活動の標準化を行う、という
のが二つ目の定石です。

 以上の二つの定石を重ね合わせると、
・自社を支えてくれる顧客層を理解している
・事務態勢を整えて、自社を支えてくれる顧客層に対して、顧客情報を活用した
 標準営業活動を行っている
・顧客接点で顧客が望んでいる保険取引を完了させる
というようになります。

 この定石を実施すれば持続的成長を実現できるわけですが、組織として行う場
合には仕組みづくりや人材育成が必須になります。個人の能力に依存するという
わけには行かないわけです。
 2000年ごろまではまだ保険市場も規制の名残りがあり、保険市場そのものもま
だ成長の名残りがありましたが、現在は自由競争でしかも成熟市場となっていま
す。そういう環境の中で持続的成長を図るためには、意図的に人材育成や仕組み
づくりをしなければならないのです。つまり、代理店の日常活動を意図的に変化
させる必要があります。

 これから何回かに分けて、成熟した自由競争市場における、保険代理店の意図
的な変化について述べて行きたいと思います。
                ((株)業務プロセス研究所 代表取締役)

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【4】『もしシェイクスピアがリスクマネージャーだったら』(19) 村田  稔
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「どんな荒れ狂う嵐の日にも時間はたつのだ」(『マクベス』第一幕 第三場)
                〜サブマネージャーの役割〜 その2

 前回、あまり気づかれてはいないBCPの効用のひとつに、中間管理職、若手
に経営者意識をもたせることがあると書きましたが、会社が有事の際に、事業を
継続、または短期間で復興、復旧させることは、まさに経営者の視点、マインド
がなければ出来ないことです。
 また、BCPの実践は、各部署との連携を考えることですから、他部署との従
業員との交流を自然と深めることにもなり、会社の横断的なつながりを深めるこ
とになります。
そして、何よりも会社の組織を理解することになるわけですから、BCPの効用
は、一石何鳥にもなり得ます。

 ところで、多くの場合、BCPのコンサルティング会社は保険会社の子会社で
す。それは、BCPの実践のひとつは保険での対応ですので、その点では当然の
ことですが、BCPは企業経営の視点をもつことが重要ですので、保険会社以外
が、もっとBCPコンサルティングをすべきでしょう。
 そのひとつが、IT関連会社です。天災で、システムダウンをしてしまった際
の対応をしておくことは経営の最重要課題のひとつであり、クラウドの普及もそ
ういった判断があります。ITシステムは、ほとんどの会社の経営を支える基幹
ですので、BCPには欠かすことができない分野です。

 そして、もうひとつ重要な分野はファイナンスです。
 保険も保険金支払いというファイナンスの一角を担っていますが、保険以外の
有事におけるファイナンスには多くの手段があります。
 BCPの普及で少々忘れられてしまった感がありますが、静岡の巴川製紙所が
行った大震災時における「コンテンジェンシープラン(ファイナンス)」が画期
的であったことは、今でも評価されるべきではないでしょうか。日本における本
格的なBCPの実行であったと思います。
 このプランを簡略に述べれば、大震災がおき、工場が操業不能になった時に、
相当額の緊急融資枠(コンテンジェンシー)を設け、それを発動するというもの
です。それまで、大地震に対するファイナンス手法は、地震保険以外にあまり開
発されてはおらず、複合的な手法を組み合わせてのプランでしたので、関係者各
位の努力は相当なものがあったと推察されます。
 ただ、そもそも、とても大がかりな仕組みであったことや、維持コストも安く
はなく、普及をするには、多くの企業が二の足を踏む側面がありました。そのた
め、このコンテンジェンシープランを開発した損害保険会社から簡易版のプラン
(商品)が販売されましたが、理解する企業が少なかったのか、販売側の努力不
足だったのか、あまり知られずになっています。
 しかし、311以降、BCPが脚光を浴びていますので、様々なファイナンス手
法が見直され、開発されていくことになるでしょう。地震保険も例外ではなく、
特に企業分野は、今後の商品開発に期待したいと思います。
              (ヤキン インコーポレーション、代表取締役)

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【5】生命保険の仕事は関係構築ビジネスです(26)        宮本 久史
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 考える時間と作業する時間の配分

 考える時間は、頭を動かす時間。作業する時間は手を動かす時間です。
 日々の業務に追われていると、仕事をたくさんしている気分になりますが、作
業だけで忙しくなっている状態というのは生産性が良いとは言えません。
 読者のあなたが経営者として仕事をしているのであれば、よりいっそう、この
「考える時間」というのが大切になってくると思います。

 私が思う「考える時間」というのは、(仕事の発想を生むヒントになるような)
本を読んだり、営業戦略を考えたり、今後取り組んだ方が良いと思うことに順番
(優先順)をつけたりと、構想を巡らせる時間です。
 これは私が常日頃心がけていることですが、作業する時間(例えば申込書を作
成したり準備したりする時間)そのものはお金を生み出しません。お金は、お客
様が保険料を入金したときや、その前の意思決定をしたときに生まれているので、
作業する時間は短ければ短いほど効率的に良くなります。

 既にやっている人も多いかもしれませんが、私はその日の仕事を終え退社する
前に、次の日やその週にやるべきことをTO−DOリストに書き出してから帰り
ます。TO−DOリストにはその日にやること、その週に終わらせることを書き
ます。
 そして、それぞれを何日の何時までに終わらせるかを決めるのです。
 そして必ず、考える時間を決めて作るべきです。
 と言いつつ、最近の私はなかなか時間がとれていません。(笑)

 考えることは、作業と違って、いつまでに必ずやらなくてはいけない、という
ものではありません。ですから、普段の日常が忙しいと、ついつい後回しになっ
てしまいます。
 私の場合には考えるのに疲れた時(良い考えが浮かばなくなったら)に、手を
動かす(作業をする)ことを入れるようにしています。そうすると気分転換にも
なって、いい考アイデアが浮かぶこともあります。
 まさに今書いている原稿もそうで、原稿を書くというのは「考える時間」に属
します。書く事に行き詰ったら、頭を使わない作業に切り替えるようにしていま
す。
 歩きながら考えるのもいいです。最近はあまりしていませんが、夜、小さな手
帳を持って散歩に出る、ということもしていました。
 考えをまとめようとは思わないで、ただひたすら思いついたことを書きとめる
ということをしていましたが、その後、経営のネタになることも多かったと思い
ます。

 誰しも、アイディアが浮かびやすいシチュエーションというのがあると思いま
す。私の場合は、一人になるのが好きで、事務所に他のスタッフなど誰もいない
時、というのがそうです。そういうシチュエーションに積極的に身を置いて、考
える時間を作ることが大切です。
          ((株)ファイナンシャルプランナーズ花園 代表取締役)
http://www.osaifu.net/
http://www.fp-osaifu.net/

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 ■ アンケートのお礼とご確認                  
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 専業代理店の経営管理に関するアンケートにご回答頂き有難うございます。
 先月末にアンケートを締切り、先週末にお約束の超簡単営業日報を、ご回答頂
いた皆様にお送りしました。
 万が一、回答したのにまだ日報が届いていないという方がおられましたら、以
下にまだ届いてないよ!とメールを下さい。
                        長 忠 ( CHO TADASHI )
cho@mxa.mesh.ne.jp

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■インスプレス=績文堂 保険関連図書案内
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☆『超保険進化論』(248ページ定価2500円+税)
☆『TOP1%代理店の成功要因とケーススタディ2010』(定価2500円+税)
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☆佐喜本敦子著『保険は「愛」です』(256ページ定価1800円+税))
☆森崎公夫著『保険は日本を救えるか』(230ページ定価2200円+税)
☆尾籠裕之著『顧客接点と代理店戦略』(142ページ定価1,500円+税)
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★申込み・問い合わせ先
http://www.inswatch.co.jp/hyperform/inspress.htm
 inspress@sekibundo.net、FAX03-3268-7202 Tel=03-3260-2431(担当=石井)

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■編集後記                     
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 東日本大震災から今日で2年を迎えた。あらためて犠牲になられた方のご冥福
をお祈りするとともに、被災された方々・地域の真の復興への取組みが加速され
ることを願う。震災発生時およびそれ以降の地域の皆さんの、様々な取り組みに
ついては、何度も聞く機会があったが、地域密着を誇りとする保険代理店の果た
した役割は大きかった。もちろん、安否確認や保険金の支払という仕事上のこと
もあったろうが、それ以上に被災者への精神的バックボーンという役割も大きか
ったと聞く。まだまだ、完全復興への道は遠く「震災の経験を風化させてはなら
ない」というのは全国の共通した認識だが、地域密着代理店のパワーの発揮にも
期待を寄せたい。(石)http://blog.livedoor.jp/inswatch02 

 茨城の、今は無人の家に帰る。早いもので、震災から2年。倒壊した墓石の整
備やら家の周りの塀の修理はとりあえず何とか終了したが、大きなダメージを被
った家屋部分は手つかずのままの状態である。日曜日、久しぶりに帰り、その母
屋をどのように直すか、修理方法につき建築業者と打ち合わせを行う。思うよう
に話が進まなかったのには、これからの人生設計をどうするかの逡巡があったか
らである。どうせなら薪ストーブのある家にしてみようか、その場合薪はどこか
ら調達し誰が薪割り、ストーブの掃除をするのか、たちまち行き詰る。長らく都
会でのマンション暮らしに慣れてきただけに、果たして田舎暮らしが務まるかど
うか、時あたかも春の嵐のようで、強風が畑の土埃を巻きあげ、杉林からは小枝
や葉がばらばら降ってくる、まさに視界不明瞭、今年はわが人生行路大きく動き
そうである。(中、92.2 29.7 100)http://blog.livedoor.jp/inswatch01/

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ご本人確認のためご面倒ではありますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。
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