先週は、≪第2章 TOP1%代理店の成功要因≫を解説しましたが、読んでいない方は先ずこちらをお読みください。
http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=103
今回は第3章(ビジョン診断から見たTOP1%代理店の課題)の解説です。
ビジョン診断とは、3年先の目標についてアンケート調査を実施し、財務診断と同じ形で評価したもので、これにより、3年先TOP1%代理店が何処へ向かおうとしていて、自社はそれに比較してどうかといった判断が出来るようになります。
第3章では、先ず、ビジョン診断の結果を説明した上で、TOP1%代理店について、3年先の目標と現状との増減分析から見えてくる課題を解説しています。
そこから大きな課題として浮かび上がってきたことは、売上アップを図るのに、在籍中の営業スタッフにまだまだ期待出来るにもかかわらず、もっぱら新規のスタッフを採用することで達成しようとしていることです。
今回ビジョン診断と合せて、訪問調査を実施したTOP1%代理店(次回解説予定)に対して、営業正社員を対象に1ヶ月間営業活動の記録を取って、そのデータを元に営業力診断を行いました。
そこで判明したことは、TOP1%代理店の営業マンといえども、平均でみると1日の顧客へ往訪回数(新規開拓+既存深堀)が2件に満たなかったという点です。
逆に言うと、まだまだ往訪回数を増やすことで、売上アップを図れる可能性が高いということになります。
ところで、代理店における経営の合理化は保険会社と代理店の間をIT化することからスタートしていて、代理店のバックオフィス問題は、保険会社との間の、どちらかというと守りの問題と認識されていました。
この保険会社と代理店間の事務の合理化には一定の成果が上がってきています。そこで、これからは、攻めの課題、即ち、顧客と代理店の間の関係に向かっていくものと考えています。
この攻めの課題への対応を、図示したのが下図です。ここでは分業体制を確立することで、営業スタッフが営業本来の仕事に専念出来るようになり、売上アップにつながる道筋を表しています。
TOP1%代理店の多くは事務組織が確立したレベル2を達成しており、一部は事務組織から営業支援組織が分離するレベル3に入り始めていて、攻めの活動をする体制は整って来ています。
そこで、往訪回数が2件に満たなかったという現状を踏まえると、TOP1%代理店は攻めの活動をすることで、営業正社員の1人当たり増収額(生産性)を、3年程度で、2ないし3倍程度まで増やすことが可能であると考えています。
このためには、先ずは、今在籍している営業スタッフの売上アップを優先して行い、その経験を踏まえた上で、新規の営業スタッフを採用することが重要です。
在籍中の営業スタッフの売上を上げられるようになると、その経験を生かすことで、新規採用したスタッフに対して、入社後直ぐに売上アップの支援を行えるようになります。
次回 第4章 TOP1%代理店のケーススタディはこちらから>>
http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=105
*『TOP1%代理店の成功要因とケーススタディ2010』
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(インスウオッチ 発行人)
先週は、≪第1章 財務診断から見た自社の実力≫を解説しましたが、読んでない方は先ずこちらをお読みください。
http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=102
今回は第2章(TOP1%代理店の成功要因)の解説です。
ところで、本は購入頂きましたか?
購入頂いた場合は、決算書と電卓を用意して、先週解説した第1章をこなした上で第2章に進んで下さい。
第1章をこなすことで自社の実力がTOP1%代理店と比較してどうなのかが分ると共に、第2章以下で解説する様々な分析への理解が身にしみた形で深まります。
第2章では、まず、財務分析と3年間の増減分析によりAAA代理店とAA、A代理店との対比を行った後、AAA(TOP1%)代理店の成功要因について解説しています。
成功要因のポイントを箇条書きにすると以下の通りです。
1.委託型募集人
ポイント → 支払報酬率の適正化
2.合併
ポイント → 理念の共有 仕組みの共有 能力の共有
3.マーケット開拓
ポイント → 法人開拓が重要
4.組織体制
ポイント → バックオフィスが経営の死命を制する
5.経営成熟度診断
ポイント → 営業支援、組織風土に強み
なかでも今回の調査で判明した一番重要と考える点は4で上げた組織体制です。
TOP1%、即ちAAA(トリプルA )への道には、バックオフィスの充実が欠かせないことが分りました。正にバックオフィスが経営の死命を制するということです。
その分析に当たっては、営業サポート比という比率を今回算出しました。
営業サポート比は(営業正社員数+委託型募集人数)÷管理スタッフ数で算出し、管理スタッフ一人で何人の営業スタッフの面倒を見ているかを表しています。
下表は、AAA、AA、A別に、人員構成と営業サポート比の現状と、この3年間の推移を見たものです。
直近決算期で営業サポート比を比較すると、AAAでは管理スタッフ1人が1.3人の面倒を見ているに対して、AAでは2.4人、Aでは1.7人となっています。
上表のAA代理店で見られるように、売上増を狙い営業スタッフの増員を優先し、バックオフィスの負担が増加することで、経営がうまく回らなくなっている代理店が最近増えています。
少ない人数で多数の面倒をみることは、一見効率的に思えますが、専業代理店の現状における状況は、営業スタッフを手厚くサポートした方が、経営成績が高まることを示しています。
次回 第3章 ビジョン診断から見たTOP1%代理店の課題はこちらから>>
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(インスウオッチ 発行人)
昨年実施したインスウオッチ10周年記念専業代理店経営実態調査について今週から解説を始めます。
今回は第1章(財務診断から見た自社の実力)についてお話します。
第1章には今回調査のポイントである財務診断の理解も兼ねて、自社の実力をAAA代理店の財務診断と対比して測定できる自己診断シートを用意しています。
財務診断の枠組みは、インスウオッチで2002年より読者向けサービスとして継続して実施している、WEBオンライン調査の枠組みを今回も使いました。
この診断は業界横断で実施されている唯一の診断で、先ず、4つの個別指標(収益性、生産性、成長性、安定性)を算出し、それぞれを5段階評価した上に、4つの評点を合計した総合点でランク付け(格付け)を行います。
今回はランク付けを、AAA(トリプルエー)、AA(ダブルエー)、A(シングルエー)の3段階で行いましたが、AAAにランクインすると専業代理店のトップ1%となり、AAAは正真正銘のトップ代理店の証しとなります。
この診断の枠組みを使って、以下のシートに記入することで、AAA代理店との対比を行います。
合せてより詳細な経営指標の対比も行います。これらの経営指標は2章以下の分析で使われる主要指標で、実際計算シートを使って自社の指標を算出することで、2章以下を読み解く基礎となります。
次回 第2章 TOP1%代理店の成功要因はこちらから>>
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調査報告書ですので決して読みやすくありませんが、じっくり読みこんで頂ければ、経営上のヒントを沢山得られます。新しい年の初めに自社の将来に思いをはせるには、良いきっかけとなると思います。
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(インスウオッチ 発行人)
長@診断倶楽部世話人です。
明けましておめでとうございます。
当方はテレビで駅伝を見ながら、恒例のお雑煮を食べました。
雪で大変なお正月という方もおられますが、皆さんは如何お過ごしですか?
ご無沙汰しておりましたが、昨年はインスウオッチの10周年を記念して売上高5千万円以上の専業代理店を対象に実態調査を行い、今回調査報告書がまとまりました。
調査報告書ですので決して読みやすくありませんが、じっくり読みこんで頂ければ、経営上のヒントを沢山得られます。新しい年の初めに自社の将来に思いをはせるには、良いきっかけとなると思います。
目次等アウトラインはこちらから>>
http://www.inswatch.co.jp/book/book150.htm
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保険代理店経営診断倶楽部世話人 長 忠(ちょう ただし)
追伸
今回調査の過程で開発したプログラムをベースに≪TOP代理店 経営計画見直し塾(御社は社長のあなたが考えている以上に素晴らしい!)≫をスタートしました。中小企業診断士の支援で一本筋の通った計画を立てられますのでどうぞ!
http://cho.eforum.biz/
明けましておめでとうございます。旧年中はインスウオッチをご愛読いただき大変有難うございました。本年もよろしくお願いいたします。
昨年お陰さまでインスウオッチは10周年を迎え、それを記念して標記の専業代理店経営実態調査を実施しました。
http://cho.eforum.biz/modules/xoopsfaq/index.php?cat_id=22
この度、調査報告書がまとまりましたので、次回から章ごとに5回に分けて、その要点をお伝えして行きます。
調査報告書の目次は以下の通りです。
第1章 財務診断から見た自社の実力
第2章 TOP1%代理店の成功要因
第3章 ビジョン診断から見たTOP1%代理店の課題
第4章 TOP1%代理店のケーススタディ
第5章 Inswatch Top Agency Awardsとフォローアップ研修
資料集
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(インスウオッチ 発行人)